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FXニュース:米長期金利が一時4.03%台に低下し日米金利差が縮小

FXニュース:米長期金利が一時4.03%台に低下し日米金利差が縮小|

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FXニュース:米長期金利が一時4.03%台に低下し日米金利差が縮小

FXニュース:米長期金利が一時4.03%台に低下し日米金利差が縮小

東西FXニュース – 2022年10月26日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 最新米経済指標が市場予想以下で景気懸念の米利上げ減速予想も
  • 米英欧株高時のリスクオンのドル売りのユーロとポンド買いも影響
  • ユーロドルが9月20日以来の等価(パリティー)を今日回復

今日2022年10月26日水曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値の148円40銭前後から高値147円5銭前後の値動き幅が約1円35銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は147円5〜7銭前後で、前日同時刻の前東京終値比では約1円87銭の大幅な円高ドル安であった。

今夜その後の18時台の英国ロンドン外国為替市場では、米長期金利が一時4.03%付近に下落したことなどから、一時146円71銭付近に対ドルの円相場が更に上昇した。

原因は、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場で発表された最新の米国経済指標が連続して市場予想以下であったことから、米利上げ継続による景気懸念が高まり、米連邦準備理事会(FRB)が11月の米国連邦公開市場委員会FOMC)で大幅利上げを継続した後には、12月の米国連邦公開市場委員会FOMC)で利上げ幅の縮小について協議するのではないかという先日の米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)掲載された市場予想が現実味を帯び、米利上げ幅減速予想の浮上で米長期金利が低下し、前日終値の4.24%から一時4.05%に低下したことを受けて、日米金利差縮小時のドル売り円買いが優勢になり、円相場が上昇した影響が大きかった。

市場のトレンドの流れに沿った動向としては、昨夜22時の米国市場の開始前に発表された米経済指標の米S&Pケース・シラー住宅価格指数が、前回の16.0%〜16.1%と市場予想の14.4%を下回る13.1%に低下し、8月の米住宅価格指数も前回と市場予想の-0.6%以下の-0.7%であったことで、22時半の市場開始時から米景気懸念のドル売りが起きた。

続いて、昨夜23時に発表された10月の米コンファレンス・ボード消費者信頼感指数も、前回の107.8〜108.0と市場予想の106.5に対して102.5に悪化しており、同時発表の10月の米リッチモンド連銀製造業指数も、前回の0と市場予想の-5に対して-10の倍に悪化をしたことから、米大幅利上げ継続の抵抗要因の米景気懸念が強まり、米長期金利が一時4.05%付近に低下したことで、日米金利差縮小時のドル売り円買いが一気に強まった。

同じ頃に午後の部で開場中の英国ロンドン外国為替市場では、英国の新首相にリシ・スナク氏が就任したことで、英財政懸念による金融不安が緩和され、英株価が上昇しリスクオンのポンドや買いと安全資産のドル売りも起きていたことから、ドルが下落した。

決済報告期の米株式市場では、米大幅利上げ減速予想により、企業への貸し付けローン金利上昇懸念の緩和などがあり、米株式相場が3営業日連続で上昇し、リスク選好(リスクオン)の安全資産のドル売りでユーロ買いやポンド買いが起きたことも、他の主要通貨である円相場にドル安として波及した。

米経済指標の発表後のまとまったドル売りでドルが急落した際には、日本政府と日本銀行(日銀、BoJ)による再度の為替介入懸念も継続していたために、安値になったドルの急速な買い戻しが抑制されていた。米バイデン政権は日本の為替介入を黙認しており、日米金利差拡大時のドル高を容認する一方で、日本の為替介入時の円高についても黙認姿勢をとっていることでは、市場では日本の単独の為替介入では日米協調介入よりも効果は薄いが、米国側の容認次第では、ある程度の円安抵抗効果は予測できることから、日米金利差拡大予想でこれまでに買われていた投資用の余剰なドルが利益確定や持ち高調整でも売られていた。

そのため、今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場のドル円相場の終値は147円90銭~148円0銭前後で、前日同時刻比で約1円10銭の大幅な円高ドル安になっていた。

そのトレンドを受けて始まった今日の日本の東京外国為替市場でも、日本の最新経済指標の9月の企業向けサービス価格指数の発表があったが、前回の1.9〜2.0%に対して市場予想通りの2.1%であった。

今朝10時頃の仲値決済に向けては、今朝の147円台の円高ドル安の割安感から日本の輸入実需での円売りドル買い注文が入り、11時台に今日の日本市場での円の安値の148円台を記録した。

しかし、昼過ぎからは、米国市場のトレンドを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りが優勢となり、円相場が再び上昇した。

午後14時には日本の最新経済指標の8月の景気先行指数(CI)と、景気一致指数(CI)の改定値が発表されたが、いずれも前回よりも向上していた。

午後から参入した欧州英国市場でも、今日は米長期金利低下時のドル売りでリスクオンの欧州英国通貨買いが継続していたこともあり、多通貨に対するドル安の波及で円相場でもドルが更に下落した。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は147円5〜7銭付近で、前日同時刻比で約1円87銭の大幅な円高ドル安になった。

今夜この後にも最新の米国経済指標の発表予定などがあり、為替相場の値動き予想材料として世界のFXトレーダー達が注目している。今夜は20時に米MBA住宅ローン申請指数、21時半に9月の米卸売在庫、23時に9月の米新築住宅販売件数、23時半に週間の米原油在庫と、明日未明2時頃には米5年債の入札も予定されている。

また、米株式市場では決済報告期が続いており、フェイスブックで知られるメタ・プラットフォームズの決算報告なども明日に予定されている。

今夜は23時から、米国に隣接の北米カナダの新政策金利と声明の発表も予定されている。

今日のユーロは、前述のリスクオンのユーロ買いドル売りでユーロドルが一時パリティ(等価)を超えた影響が円相場にもユーロ高で波及していた一方で、明日に予定されている欧州中央銀行(ECB)の新政策金利発表を控えての大幅利上げ予想などで、日欧金利差拡大予想のユーロ買い円売りなども起きていることから、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロの円相場の終値は147円54~57銭付近で、前日同時刻の前東京終値比で約77銭の円安ユーロ高であった。

ユーロドルも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0033~1.0034ドル付近で、前日同時刻比で約1.78セントのユーロ高ドル安になり、今年の9月20日以来の1ユーロが1ドルの等価(パリティー)以上に回復した。原因は、米長期金利が一時4.03%付近に向けて低下したことで、ユーロやポンドや円などの主要通貨に対してのドル売りが起き、リスクオンのユーロ買いドル売りが加速した。

また、今日の午後に発表された欧州ユーロ圏の最新経済指標で、フランスの10月の仏消費者信頼感指数が前回の79と市場予想の77を上回る82に上昇したことも市場で好感された。

今日の英国ポンドの円相場も、スナク元財務相が英国の首相に就任し、英財政懸念の緩和と、金融市場の安定を期待したポンド買いが入ったほか、先述の株高時のリスクオンのポンド買いドル売りの影響や、米長期金利低下による英米金利差と、米英住宅価格指数の比較でもポンドが買われて、安全資産のドルや低リスク通貨の円に対しても上昇していた。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英国ポンドの円相場の終値は170円19〜25銭付近で、前日同時刻比で約50銭の円安ポンド高であった。

オーストラリアの豪ドルも今朝は最新経済指標の発表があり、7〜9月の第3四半期の豪消費者物価指数(CPI)が市場予想以上で、今日のリスクオン市場で安全資産のドルや低リスク通貨の円に対して上昇し、今夜17時の今日の東京外国為替市場の豪ドル円終値は95円18〜22銭付近で、前日同時刻比で約60銭の円安豪ドル高になった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年10月26日の日本時間(JST)19時32分(英国夏時間(GMT+1)11時32分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:32の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 147.15 〜 147.17 -1.77(円高
ユーロ/円 147.44 〜 147.45 +0.67(円安)
ユーロ/ドル 1.0018 〜 1.0020 +0.0163(ドル安)
英ポンド/円 170.14 〜 170.20 +0.45(円安)
スイスフラン/円 148.57 〜 148.63 -0.11(円高
豪ドル/円 95.28 〜 95.32 +0.70(円安)

 

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