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FXニュース:米経済指標受け長期金利一時低下

FXニュース:米経済指標受け長期金利一時低下

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FXニュース:米経済指標受け長期金利一時低下

FXニュース:米経済指標受け長期金利一時低下

東西FXニュース – 2023年04月06日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ADP非農業雇用数が想定以下
  • 米ISM非製造業景況感指数の鈍化
  • 欧米株下落時の安全資産の影響
  • 欧州と英国のPMI改定値の影響も

今日2023年4月6日木曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値131円49銭前後から高値130円77銭前後の値幅約72銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は131円36~37銭付近で、前日17時の前東京終値比では約1銭の小幅な円高ドル安であった。ただし、その後の欧州英国市場では、19時台などに小幅な円安ドル高にも転じている時間もある。

今日の為替相場の値動きの要因と市場トレンド動向の分析はまず、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場では、昨夜21時15分に発表された最新の米国経済指標の3月の米国ADP雇用統計の前月比が、前回の24.2万人と前回修正の26.1万人とダウジョーンズ調査の市場予想の21万人に対して14万5000人と市場予想を大幅に下回り、以前は堅調だった労働市場の軟体化が起きれば米国連邦準備理事会 (FRB) が利上げ停止後に利下げ転換する時期が早まる可能性の市場予想などから米国長期金利が低下し、日米金利差縮小時の円買いドル売りでADP発表後のドルは円相場で131円台から130円台に下落した。

続いて昨夜21時半に発表された2月の米国貿易収支も前回と市場予想よりも赤字額が増えており、昨夜22時45分の3月の米国総合購買担当者景気指数 (PMI) とサービス部門購買担当者景気指数 (PMI) の改定値も前回と市場予想よりも弱く、さらに、重要度の高い昨夜23時の3月の全米購買管理協会の米国サプライマネジメント協会 (ISM) 非製造業景況指数も前回の55.1と市場予想の54.5に対し51.2と、前日に続いての軒並み市場予想以下の経済指標の発表を受けて米国景気懸念が強まり、ドル売りが起きた。

同時進行中だった欧米株式市場でもリスク回避の欧米株売りで低リスク通貨の円が買われ、安全資産の米国債買いで米10年債の利回りが指標となる米国長期金利が低下し、一時3.2627%付近の昨年9月12日以来の約7カ月ぶりの低利回りを記録したことで、日米金利差縮小時の円買いドル売りが強まり、昨夜23時過ぎにはドルは円相場で一時130円64銭付近のこの日の安値を記録した。

ただし、その後には欧米のイースターの連休前のポジション調整などの影響もあり、高値をつけた安全資産の米国債の利益確定売りの抵抗が入り、米10年債利回りが一時3.31%台付近に低下幅を縮めたことでは、高値の円の利益確定売りや持ち高調整の抵抗に繋がり、今朝5時過ぎの米国市場ではドルは円相場で131円41銭付近に下げ幅を縮めた。

また、米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の米クリーブランド連銀のメスター総裁の発言があり、「米国政策金利は、もう少し上昇してから、維持する見込みである」とややタカ派の言及をしながら、「5月の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) での利上げ実施の必要性に関しての判断をするには、まだ時期尚早である」との見解も示しており、今後のデータ次第ではあるが、利上げ停止や利下げ時期に関する市場予想の先走りをやや抑えた面もあった。

そのため、今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、円の安値131円50銭前後から高値130円64銭前後の値動きで、今朝6時頃のニューヨーク終値は131円32銭付近と、前日同時刻比で約39銭の円高ドル安であった。

今朝8時50分には日本の最新経済指標の発表があり、前週分の対外対内証券売買契約等の状況の対内株式は前回の-1兆2858億円から622億円に増加し、対外対内証券売買契約等の状況の対外中長期債は前回の1兆1820億円に対し-4834億円に減少したが、米国銀行が陥った長期債負債の警戒の影響も考えられるため、昨夜の米国経済指標による景気懸念の影響もあり、早朝8時台のアジア・オセアニア市場でも低リスク通貨の円が買われて上昇し、今朝9時からの日本の東京外国為替市場でも、米国経済指標の外的影響の日米金利差縮小予想に加えて、今月から日本銀行 (日銀 / BoJ) が新総裁になることから今後の修正への内的要因の期待感も相まって円が買われ、今朝9時24分頃に130円77銭付近の今日の日本市場での円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、9時55分頃の仲値決済に向けては、日本企業の輸入実需によるまとまった円売りドル買い需要があり、早朝には円相場で130円台の推移をしていたドルは、10時台からは再び131円台に上昇を始めた。

日本のビジネスでは4月から新年度であるため、投資系の外国資産への投資需要もあり、世界的に流動性の高いドルは、今朝の安値からのドル買い需要の強さが指摘されており、午前の131円台前半から午後の131円台後半へと円売りドル買いが継続した。

午後からの欧州英国市場の参入でも、英国ロンドン外国為替市場などは明日がグッドフライデーの祝日でイースターの連休前であるため、今日が週末に近いポジション調整の日にあたり、低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整による欧米通貨の買い戻しも加わった。

また、時間外のWTI原油先物価格の影響で、北米の産油国カナダなどの資源国通貨に対するドルの買い戻しも入ったことで他の通貨に対してもドルが上昇した影響が円相場に波及したことなどもあり、午後15時39分頃には一時131円49銭付近の今日の日本市場での円の安値でドルの高値を記録し、この時間には前日比で一時円安ドル高に転じていた。

ただし、今日は日経平均株価が再び大幅に下落しており、27,472円63銭の 前日比340円63銭安の-1.22%で15時15分に大引けし、日本株安時の国内安全資産で低リスク通貨の円が買われたこともあり、午後16時台には安全資産の米国債も買われた影響などで米国長期金利が低下し、日米金利差縮小時の円買いドル売りも入り、ドル円は前日比レンジ圏付近の推移から再び小幅な円高ドル安に転じた。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は131円36~37銭付近で、昨夜17時の前東京終値比では約1銭の小幅な円高ドル安になった。

今夜この後にも最新の米国経済指標の発表や、米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の発言予定などがあり、日本時間では今夜20時半に3月の米国チャレンジャー人員削減数、21時半に前週分の米国新規失業保険申請件数と米国失業保険継続受給者数、23時頃から米国セントルイス連銀のブラード総裁の発言予定などが、今夜の値動き予想材料として世界FXトレーダー達が注視している。

また、明日の金曜は欧米や英国はグッドフライデーの祝日であるが、一部の米国市場は短縮取引で開いている部分もあるため、最新の米国雇用統計の発表予定があることなども注目されている。世界市場の一部が祝日休場の日には、普段よりも些細なことでも値動きが大きく出やすいため、米国雇用統計の発表ではボラティリティの高い取引が期待されている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は143円23~24銭付近で、昨夜17時の前東京終値比で約64銭の円高ユーロ安であった。

原因は、昨夜の欧州英国市場では、ドイツやフランスなど欧州主要株価指数が下落し、リスク回避の安全資産の国債買いで利回りが低下し、日欧金利差縮小時の低リスク通貨の円買いユーロ売りが優勢で一時は大幅な円高ユーロ安を記録していたが、今日の午後からの現地朝の欧州市場では今日の欧州株価が小幅で回復上昇して始まったことなどでは、前述の通り、欧州や英国のイースターホリデー前の円の利益確定売りでユーロが下げ幅を縮めていた。

ユーロドルも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0903~1.0904ドル付近で、昨夜17時の前東京終値比で約0.46セントのユーロ安ドル高であった。

原因は、円相場同様に欧州株安時のリスクオフではユーロが売られやすく、低リスク通貨の円や世界的に流動性の高い安全資産のドルに対しても下げた影響があった。

昨夜は米国経済指標も不調であったが、欧州経済指標のユーロ圏のドイツ、フランスとユーロ圏総合の3月サービス部門の購買担当者景気指数 (PMI) の改定値も軒並み市場予想を下回ったことが意識されており、欧州景気懸念のリスク回避の欧州株安とユーロ安の原因になっていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は163円74~80銭付近で、昨夜17時の前東京終値比で約13銭の円安ポンド高であった。

原因は、昨夜発表の英国経済指標の購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は改善しており、英国株価は上昇していたことで、投資需要もあり、英国ポンドが買われる機会があった。

しかし、今夜その後の17時半に発表された最新英国経済指標の3月の英国建設業購買担当者景気指数 (PMI) の方は、前回の54.6と市場予想の53.5に対し50.7と弱かったことではポンドが売られる機会もあり、19時5分には円相場で前日比の横ばいレンジになっていた時間もあった。

尚、今日は中国を抜いて世界最大の人口を持つと言われている元英国領のインドの中央銀行も新政策金利を発表したが、市場予想の0.25%の利上げに反して金利据え置きを決定したものの、既に6.50%の高金利になっていることなども話題になった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2023年4月6日の日本時間(JST)19時37分(チャート画像の時間帯は英国ロンドン外国為替時間の夏時間 (GMT+1 / BST) 11時37分)の、人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:37の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 131.41 〜 131.43 +0.02 (円安)
ユーロ/円 143.26 〜 143.27 -0.61 (円高)
ユーロ/ドル 1.0903 〜 1.0905 -0.0046 (ドル高)
英ポンド/円 163.68 〜 163.74 +0.07 (円安)
スイスフラン/円 145.10 〜 145.16 +0.31 (円安)
豪ドル/円 87.90 〜 87.94 -0.35 (円高)

 

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