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FXニュース:米ISM製造業景況感が上振れ

FXニュース:米ISM製造業景況感が上振れ

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FXニュース:米ISM製造業景況感が上振れ

FXニュース:米ISM製造業景況感が上振れ

東西FXニュース – 2024年4月2日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 長期金利が4.3%台に上昇
  • 米経済指標受けたインフレ圧
  • 米利下げ先送りの可能性意識
  • 為替介入警戒域に再び近づく
  • 日米株下落時のリスク回避も
  • 今週の米雇用統計控えた調整
  • 欧英連休明け売りポジション

今日2024年4月2日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の151円50銭付近から、円の安値でドルの高値の151円80銭付近の値幅約30銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は151円67〜68銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の151円33〜35銭付近の前東京終値比で約34銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、日本時間の昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時151円39銭付近で、同時刻の値動きで瞬時記録した一時151円38銭が米国市場の円の高値でドルの安値となり、米国ニューヨーク債券市場で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が上昇を始めたことや、米国復活祭の連休明けの実需もあってドルは円相場で上昇を始めた。

昨夜22時45分に発表された最新米国経済指標の3月の米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) の改定値は、前回と市場予想の52.5をやや下回る51.9に下方修正されたことを受けてはやや横ばいに近い抵抗も混ざったが、好景気と不景気を分ける景気ボーダーライン (Borderline) の50は上回り続けていたことや、米国の祝日連休初日の先週の聖金曜日のグッド・フライデー (Good Friday) に、米国の中央銀行制度にあたる米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のジェローム・パウエル議長が「米国の利下げを急ぐ必要はない」と、景気背景のインフレ圧警戒で先週のクリストファー・ウォラー理事に続いてタカ派寄りの発言していた影響などから、今後のデータ次第では米国の利下げ開始時期が市場予想で優勢だった6月よりも先送りになる可能性が意識され、米国政策金利の先高観などから米国ニューヨーク債券市場では、昨夜21時頃に一時4.22%台付近だった米国長期金利が、昨夜22時50分前頃には一時4.28%台付近と上昇を続けていたため、日米金利差拡大による円売りドル買いのトレンドが継続した。

さらに、昨夜23時に発表された最新米国重要経済指標の3月の米国ISM (Institute for Supply Management / サプライマネジメント協会 / 全米供給管理協会とも呼ぶ) 製造業景況指数が前回の47.8と市場予想の48.4を上回る50.3に上昇し、一年半ぶりに景気ボーダーラインの50を超える好景気寄りのデータになったほか、価格の項目が2022年7月以来の高水準となり、景気影響の米国インフレ圧を受けて、米国長期金利は午前1時過ぎの一時4.335%付近に向けて更に大幅に上昇し、日米金利差拡大による円売りドル買いに加えて、欧州ユーロなどの主要通貨に対してもドルが買われた影響が対ドル円相場にも波及したため、深夜24時7分頃にドルは円相場で一時151円77銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

また、欧州ユーロや英国ポンドや豪ドルなどの主要通貨全般に対しても一時はドル全面高を記録し、ドルインデックス (U.S. Dollar Index / ドル指数) は昨年2023年11月14日以来の一時105.08の今年最大のドル高を記録していた。

ただし、円相場ではドルが151円台後半に乗せた後に、152円台の手前に近づくにつれて、日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の為替介入を警戒した早期の利益確定売りや持ち高調整の抵抗が入り始めたほか、同時進行していた米国ニューヨーク株式市場では、最近の堅調な米国景気を背景とした高金利長期化が企業決算等に影響を及ぼす可能性へ警戒感などもあり、米国主要株価三指数の一つである米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) が前営業日比で大幅に下落し、米国S&P500種 (Standard and Poor’s 500 index) も前営業日比で小幅安の終値に向かい、国際的なハイテク企業株の比率が多い米国ナズダック平均 (NASDAQ Composite) は前営業日比で小幅高に留まったものの、一部の米国株価下落を受けたリスク回避のリスクオフ (Risk-off) でも、市場安値後の低リスク通貨の円買いの抵抗が入り始めた。

世界的な安全資産でもある米国債も一時はリスクオフでやや買われたことでは、午前1時台の一時4.33%台中盤をピークに米国長期金利も一時4.30%台に一時反落したが、今週は米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) が毎回の米国政策金利や金融政策を決める上で重視している景気系の「最新データ」でもある最新米国重要経済指標の米国雇用統計の発表予定のイベントを控えており、データ次第では米国政策金利が欧州などよりも長期間高金利のままで維持される可能性があることから、米国ニューヨーク債券市場で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が4.32%に反発した終値をつけたことや、米国30年債の利回りは4.448%の終値と、かねてからの円安要因であった日米金利差拡大が為替相場に影響を与えていた。

そのため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の151円38銭付近から、円の安値でドルの高値の151円77銭付近の値幅約39銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は151円65銭付近と、前営業日の前ニューヨーク終値の151円35銭付近と比較すると、約30銭の円安ドル高をつけていた。

今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時151円60銭付近であったが、151円台後半では為替介入警戒感もあり、今朝の日本市場の時間外の米国債券市場では安全資産の米国債買いが先行したため、米国債券価格上昇に伴う利回りの一時低下の影響で米国長期金利が一時4.30%台に向けて下げたため、その後には反発に向かったものの日米金利差縮小時の一時抵抗が入っていた今朝9時2分頃に、対ドルの円相場は一時151円50銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、今日からは欧州や英国や豪州などもイースターマンデーの後の連休明けになるため、今朝9時55分の日本市場の仲値決済に向けた輸入実需の円売りが入り始めたほか、先述の堅調な米国経済指標を受けた米国インフレ圧が意識された日米金利差拡大予想もあって、米国長期金利も反発と再上昇に向かったため、ドルは円相場で反発と上昇を始めた。

午後からは連休明けの欧州英国市場の参入が始まり、今週は前述の米国雇用統計を含めた最新米国重要経済指標の発表イベントを控えているが、最近の市場予想に対する米国経済指標の上振れなどの影響から「今後のデータ」次第では米国利下げ開始時期が市場予想で優勢だった6月より後期になる可能性が意識され、日本市場の時間外米国債券取引の米国長期金利も再び一時4.33%台に向けて上昇し、一方で欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) は欧州の早期利下げに言及する高官達のハト派寄りの発言が続いていた影響などから、ゼロ金利に近い低金利の円への日米金利差拡大による円売りドル買いに加えて、先日に欧州近郊のスイス銀行のサプライズ利下げがあった影響も市場予想に燻っていた欧州ユーロ売りでもドルが買われて上昇した影響が対ドル円相場に波及し、午後14時11分頃にドルは円相場で一時151円80銭付近の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、151円台後半では為替介入警戒感による利益確定や持ち高調整の抵抗が入ったほか、今日の東京株式市場では今朝までの米国市場の影響もあり、今日の日経平均株価が一時は前日比で小幅安にも傾いていたため、リスク回避のリスクオフでも低リスク通貨の円の買い戻しが抵抗要因として入っていた。

しかし、その後には今日の日経平均株価は前日比で小幅高になり、午後15時台に3万9838円91銭の終値をつけ、前日比35円82銭高の小幅高で大引けしたことでは、今日の日本市場の前日比での円安ドル高トレンドが継続した。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は151円67〜68銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の151円33〜35銭付近の前東京終値比で約34銭の円安ドル高であった。

夕方から連休明けの英国ロンドン外国為替市場の本格参入を受けては、米国長期金利が今夜19時台頃には一時4.34%台に向かうなど更なる上昇も見せているものの、日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ) の為替介入警戒感は、円相場でのドルの上値を抑えていた。

今夜この後には、米国市場で最新米国経済指標の発表予定や次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官達の発言予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時に2月の米国雇用動態調査 (JOLTS / Job Openings and Labor Turnover Survey) 求人件数と、2月の米国製造業新規受注、23時10分頃から米国FRBのボウマン理事の発言予定、25時頃から米国ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言予定、25時5分頃から米国クリーブランド連銀のメスター総裁の発言予定、26時30分頃から米国サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の発言予定などがあり、これらのFRB高官達は全員が次回のFOMC投票権を持っている。

一方、欧州ユーロの円相場は、今夜17時の今日の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は162円89~91銭付近と、日本市場の前営業日同時刻にあたる昨日17時の163円23~24銭付近の前東京終値比で約34銭の円高ユーロ安であった。

また、ユーロドルも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0739〜1.0741ドル付近で、日本市場の前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0784〜1.0786ドル付近の前東京終値比では約0.45セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、昨夜の米国経済指標を受けてユーロ安ドル高が進んでいた影響が今日の円相場にもユーロ安として影響が波及したほか、日米株価下落時のリスク回避でも、低リスク通貨の円や安全資産のドルに対して欧州ユーロが売られやすかった。

また、今日の日本市場時間の午後16時50分に発表された欧州ユーロ圏の最新経済指標のフランスの3月の仏製造業購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は前回と市場予想の45.8から46.2に上方修正され、16時55分のドイツの3月の独製造業購買担当者景気指数 (PMI) の改定値も前回と市場予想の41.6に対し41.9に上方修正されて、17時の欧州ユーロ圏総合の3月欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) の改定値も前回と市場予想の45.7を上回る46.1に上方修正されたものの、いずれも景気ボーダーラインの50を下回る不景気寄りの欧州指標であったため、米国と比較すると欧州では景気を背景としたインフレ圧が弱いことが意識されており、昨日のニュースでもお伝えした通り、欧州市場の連休中に報道された欧州中央銀行 (ECB) 高官のハト派発言の影響などもあり、米国よりも欧州利下げの開始時期の方が早くなる可能性や欧米金利差予想などが市場で意識されていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は190円37〜43銭付近で、日本市場の前営業日同時刻にあたる昨日17時の190円97銭〜191円3銭付近の前東京終値比では約60銭の円高ポンド安であった。

主な要因は、欧州ユーロの影響を受けやすい英国ポンドも、ドルや低リスク通貨の円に対して売られたほか、今日の午後15時に発表された最新英国経済指標の3月の英国ネーションワイド住宅価格の前月比が前回の0.7%と市場予想の0.3%を下回る-0.2%に鈍化した。

しかし、今日の日本市場終了後の今夜17時30分に発表された3月の英国製造業購買担当者景気指数 (PMI) の改定値は前回と市場予想の49.9を上回る50.3に上方修正され、景気ボーダーライン50以下の不景気寄りから50以上の好景気寄りの指標に転じたことでは、今夜の英国ロンドン外国為替市場では連休明けの現地実需もあり、英国ポンドの買い戻しの抵抗もやや混ざっている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年4月2日の日本時間(JST)19時35分(チャート画像の時間帯は、3月最終日曜日から英国夏時間 (BST / British Summer Time) に1時間時差変更され、日本から時差8時間遅れになった英国ロンドン外国為替市場の英国夏時間 (BST / GMT+1 / JST-8) の11時35分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場では3月第二日曜日から米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / JST-13) になっていたが、今回の変更で、EDTは英国冬のGMT-5から夏のGMT-4に変更された。)

通貨ペア JST 19:35の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 151.69 〜 151.70 +0.36 (円安)
ユーロ/円 162.94 〜 162.95 -0.29 (円高)
ユーロ/ドル 1.0740 〜 1.0742 -0.0044 (ドル高)
英ポンド/円 190.56 〜 190.62 -0.41 (円高)
スイスフラン/円 167.01 〜 167.07 -0.89 (円高)
豪ドル/円 98.67 〜 98.71 -0.06 (円高)

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FXニュース:米長期金利上昇と介入警戒感

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FXニュース:米長期金利上昇と介入警戒感

FXニュース:米長期金利上昇と介入警戒感

東西FXニュース – 2024年3月26日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日本の為替介入警戒感が継続
  • 米新築住宅販売件数が下振れ
  • FRB高官達に慎重な意見も
  • 四半期末を控えた持ち高調整
  • 日米株価下落時のリスク回避
  • 欧ECB専務理事が正常化言及

今日2024年3月26日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の安値でドルの高値の151円44銭付近から、円の高値でドルの安値の151円22銭付近の値幅約22銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は151円32〜34銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の151円31〜33銭付近の前東京終値比では約1銭の横ばいレンジ圏に近い僅差の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、前回の東西FXニュースでもお伝えした通り、昨日の日本市場での神田真人財務官の発言を受けた市場では、日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の為替介入への警戒感が高まり、昨日の日本市場終了後の昨夕17時台の英国ロンドン外国為替市場でも、米国長期金利の上昇を受けた日米金利差拡大ではドルは円相場で一時151時44銭付近に買われたが、為替介入警戒感により早期の利益確定や持ち高調整の抵抗が入り始めたほか、四半期末決算に加えて今週の金曜日の聖金曜日 (Good Friday / グッドフライデー) から英国市場はイースター (Easter) ホリデーの大型連休を控えており、週末の日曜日には英国夏時間へのサマータイム (Summertime) の1時間の時差変更予定もあるため、ホリデー前のポジション調整の欧州ユーロや英国ポンドの買い戻しなども入っていたことでは、昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は151円29〜30銭付近の始値で、米国ニューヨーク債券市場で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.24%台から一時4.22%台に低下したことも受けて、昨夜22時15分頃には一時151円12銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

一時低下後の米国長期金利は反発上昇を始めたものの、昨夜23時に発表された最新米国重要経済指標の2月の米国新築住宅販売件数の年率換算件数が、前回の66.1万件と前回修正の66.4万件と市場予想の67.5万件に対し66.2万件と市場予想を下回ったほか、前月比も前回の1.5%と前回修正の1.7%と市場予想の2.1%を下回る-0.3%に想定外の下振れをしたことは、この時間のドル反発の抵抗になっていた。

しかし、前回のニュースでもお伝えしていた通り、先週末に「年内の米国利下げは1回にとどまる」との予想や「米国利下げ時期が従来の市場予想より後ずれする可能性が高い」と、タカ派発言をしていた米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官で次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国アトランタ連銀のラファエル・ボスティック総裁が、昨夜の米国オハイオ州シンシナティ大学のイベントの再発言でも、前回と同じタカ派の見解を繰り返したことでは、「データ次第」としながらも「忍耐強くいられると思う」との発言もあり、米国利下げ時期が後期にずれ込む可能性があることが改めて意識されたほか、前回の会合では19人中9対10の僅差で、年内2回または以下ではなく3回の利下げの見通しが維持されたものの、米国フェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を示すフェドウォッチ (FedWatch) でも以前は一時68%付近の確定値70%に近かった今年6月の米国利下げ開始予想値が今日も64%付近に低下していることもあり、米国利下げ開始時期や回数にまだ不確実性があることでは、151円台前半で為替介入警戒感のある151円台後半からやや離れていたこともあってドルの買い戻しが入り始め、米国長期金利の反発と一時4.25%台に向けた上昇に伴う日米金利差拡大時の円買いドル売りも入ったことでは、午前1時16分頃にドルは円相場で一時151円54銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、昨夜には米国シカゴ連銀のグールズビー総裁の発言もあり、彼は「年内3回の米国利下げ見通しを維持」しており、6月は利下げについての質問にも「すべて検討中だが、データ次第」と発言しており、米国連邦準備制度理事会 (FRB) の高官達の間でも予想に関しては意見が分かれている可能性が市場では意識されていた。

また、昨夜には米国連邦準備制度理事会 (FRB) のクック理事の発言もあり、米国のハーバード大学の経済学講義で、「米国雇用とインフレの二大責務は、より良いバランスになりつつある」と指摘し、「しかしながら、物価安定を完全に回復するためには、時間をかけて金融政策を緩和する慎重なアプローチが必要になるだろう」と発言しており、「時間をかけて」慎重な利下げ転換を検討することを示唆したほか、前回の19人中9人の2回またはそれ以下の年内利下げ予想をしたメンバーの中の、2人は今年の利下げはないと予想していたことも併せて報道されていた。

午前2時には米国ニューヨーク債券市場では米国2年債の入札が終わり、午前3時20分頃には米国長期金利の指標なる米国10年債の利回りも一時4.262%付近にまで上昇し、債券利回りを受けた日米金利差拡大が当面続くという市場予想はドル買い要因ではあったものの、四半期末前の利益確定売りや持ち高調整に加えて、米国金利先行きの不透明感もあって、米国ニューヨーク株式市場では米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種 (Standard and Poor’s 500) が続落したほか、米国ナズダック総合 (NASDAQ Composite) も反落と、三指数が揃って下落したことを受けては、安全資産の米国債買いや、低リスク通貨の円が買われる値動きも入ったことでは、為替介入警戒感もあって円相場は底堅く推移した。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の151円12銭付近から、円の安値でドルの高値の151円54銭付近の値幅約42銭で、先週土曜日の朝6時頃の先週末の米国夏時間のニューヨーク終値は151円42銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の151円41銭付近と比べて約1銭の横ばいレンジ圏に近い小幅な円安ドル高をつけていた。

今朝8時50分には日本の最新経済指標の2月の企業向けサービス価格指数が発表され、前年同月比は前回と市場予想と同じ2.1%の横ばいであったことでは、日本銀行 (日銀 / BoJ) がマイナス金利解除後にも緩和的な金融政策を続けるとの市場予想が継続した。

今朝9時頃からの日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時151円38銭付近の始値で、今朝9時55分の日本市場の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需の円売りドル買いの影響もあって、今朝9時40分頃にドルは円相場で一時151円44銭付近の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、今朝のニュースでも日本政府の鈴木俊一財務相が、為替相場の円安について、「行き過ぎた動きには、あらゆる手段を排除せず、適切に対応したい」と口先介入をおこなっており、昨日の神田真人財務官の為替介入を含めたあらゆる手段について、「既に準備ができている」との円安牽制発言に続き、為替介入警戒感は続き、円相場は反発上昇した。

日本では春の年度末も兼ねた四半期末を控えていることから、仲値決済に続いて日本の国内輸出企業の円買いドル売りも加わったことでは、今朝10時15分頃に対ドルの円相場は一時151円22銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、151円台後半を前にした為替介入警戒感がやや緩和されたことでは、今朝までのニューヨーク終値の米国長期金利の4.25%台から、今朝の日本市場の時間外の米国債券市場では一時4.22%台に低下後の米国長期金利が一時4.24%台に反発したこともあり、実質的な日米金利差を意識した押し目買いのドル買いではドルも円相場で反発したが、為替介入警戒感もあるために151円台中盤付近までに留まり、やや横ばいに近い小動きも混じった。

午後14時台には日本銀行 (日銀 / BoJ) が全国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の2営業日後に公表している基調インフレの刈込平均値、加重中央値、最頻値が発表されたが、刈込平均値は前回1月の2.6%に対し+2.3%、加重中央値は前回の1.9%に対し+1.4%、最頻値は前回の2.3%に対し2.0%に低下し、刈込平均値は2022年9月以来の低水準であったことでは、マイナス金利解除後にも緩和的な金融政策が継続し、インフレ抑制のための積極的な利上げに転じる可能性が少ないという市場予想は継続していた。

一方、今日の東京株式市場では、午後15時台に日経平均株価が4万398円3銭の終値と、前営業日比で16円9銭安の小幅安ではあるが続落で大引けしたため、日本株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) による国内第一安全資産の低リスク通貨の円買いが入っていた。

午後からの欧州英国市場の参入では、一時4.24%台だった米国長期金利が一時4.23%台にやや停滞したこともあり、欧州英国のイースターホリデー前の持ち高調整が再開した。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円32〜34銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の151円31〜33銭付近の前東京終値比で約1銭の横ばいレンジ圏の小幅な円安ドル高になり、直後には欧州英国市場のポジション調整のドル売りと自国通貨の欧州ユーロや英国ポンドの買い戻しの影響が対ドルの円相場に波及し、直後には小幅な円高ドル安になったが、今夜20時台には小幅な円安ドル高にも転じている。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表や米国債の入札予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に2月の米国耐久財受注、22時に1月の米国住宅価格指数と 1月の米国S&Pケース・シラー住宅価格指数、23時に3月の米国リッチモンド連銀製造業指数と、3月の米国消費者信頼感指数、26時に米国5年債の入札予定などを控えている。

一方、欧州ユーロの円相場は、今夜17時の今日の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は164円4~6銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の163円61~63銭付近の前東京終値比では約43銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、先述の通り、今週金曜日からのイースターホリデー (Easter Holiday) や、今週末の欧州英国の夏時間変更に向けて、四半期末前ということもあって対ドルだけでなく、対円でも利益確定や持ち高調整で欧州ユーロの買い戻しが入ったことが影響を与えた。

そのため、ユーロドルも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0839〜1.0841ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0813〜1.0817ドル付近の前東京終値比では約0.26セントのユーロ高ドル安であった。

ただし、昨夜にも欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のレーン専務理事が、欧州の賃金インフレ圧が残っていることについて、「正常な水準に戻る過程」と欧州インフレにやや楽観的な見解を示していたことでは、欧州利下げ時期に関する市場予想もあって、小幅域に留まっていた。

また、今日の午後16時に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の4月の独GFK消費者信頼感調査は、前回の-29.0と前回修正の-28.8と市場予想の-27.9に対し-27.4と前回と市場予想よりも改善されていた。

英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は191円34〜40銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の190円59〜65銭付近の前東京終値比では約75銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、欧州ユーロ同様に、キリスト教国でイースターホリデーが米国よりも長い来週月曜日のイースターマンデー (Easter Monday) までの連休休場予定がある英国市場では、今週末に英国冬時間終了で英国夏時間への1時間の時差変更予定も控えており、四半期末前や4月の新タックスイヤー (Tax Year) を控えた決算時期などもあって、利益確定やポジション調整で自国通貨である英国ポンドが買い戻されていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月26日の日本時間(JST)20時47分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時47分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は今週末の3月最終日曜日の3月31日からであるが、米国市場では3月第二日曜日の3月10日から既に米国夏時間 (EDT / JST-13) になっており、日本市場や英国市場との時差が1時間変わっていることには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:47の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 151.36 〜 151.37 +0.05 (円安)
ユーロ/円 164.35 〜 164.36 +0.74 (円安)
ユーロ/ドル 1.0857 〜 1.0859 +0.0044 (ドル安)
英ポンド/円 191.62 〜 191.68 +1.03 (円安)
スイスフラン/円 167.76 〜 167.82 -0.70 (円高)
豪ドル/円 99.21 〜 99.25 +0.56 (円安)

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FXニュース:米経済指標が市場予想上振れ

FXニュース:米経済指標が市場予想上振れ

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FXニュース:米経済指標が市場予想上振れ

FXニュース:米経済指標が市場予想上振れ

東西FXニュース – 2024年3月22日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米年内3回利下げ見通し維持
  • 来年以降の米金利予想は上昇
  • 米量的引き締めのQTを減速
  • 日米株価続伸時のリスク選好
  • 円安記録後の為替介入警戒感
  • 今日の日銀総裁発言も緩和的
  • 日経平均株価終値史上最高値
  • 2008年以来の円安ユーロ高

今日2024年3月21日木曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の150円26銭付近から、円の安値でドルの高値の151円24銭付近の値幅約98銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は151円23~24銭付近と、日本市場が祝日で休場中だった昨日17時の世界市場の151円48~49銭付近と比較すると約25銭の円高ドル安であるが、日本市場の昨日の祝日休場前の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比では約99銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、一昨日に日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) がマイナス金利政策解除後の金融正常化でも0%のゼロ金利から0.1%の低金利無担保コール翌日物の日本の新政策金利を発表し、「緩和的な金融政策を継続」することを受けた世界市場では、昨日の英国ロンドン外国為替市場では今年最大の円安が対ドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドに対しても進行しており、英国市場の後半から始まった昨夜21時から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時151円71銭付近で、最近の米国インフレ指標を受けた米国の高金利の維持予想の高まりによる日米の金融政策の違いや日米金利差が意識され、昨夜22時41分頃にドルは円相場で一時151円82銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録し、昨年2023年11月以来の今年最大の円安ドル高の記録を更新した。

米国現地時間では時差遅れで昨日の午後にあたるが、日本時間の今朝未明の3時頃に、米国の中央銀行制度である米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が、米国の新政策金利フェデラル・ファンド・レート (FF / Federal Funds Rate) 誘導目標と金融政策を決める2日間の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を終えて、市場予想通りの5.25〜5.50%の米国政策金利の据え置きを決定したが、米国政策金利の今後の見通しのドットチャート (Dot Chart / 点図表、ドットプロット (Dot Plot) とも呼ぶ) では、最近の米国インフレ指標上振れの警戒感から市場予想で高まっていた年内2回のタカ派の米国利下げ見通しへの修正はなく、以前と同じ年内3回の米国利下げ見通しが維持されたことを受けては、主要通貨に対してドルが売られて円相場でも発表時の午前3時0分頃に151円62銭付近から151円20銭付近に瞬時急落した。

しかし、年内以降の来年の2025年と再来年2026年の米国政策金利の見通しは上方修正されており、今後の米国利下げペースがより緩やかなものになる見通しになったことや、これまでに買い上げた米国債などの金融資産の売却などによりバランスシートを段階的に圧縮することで二重の金融引き締めになっていた量的引き締め (QT / Quantitative Tightening) を近いうちに減速する方針であることを示したことなどからは、ドルが買い戻されて円相場で反発し、午前3時30分頃から米国連邦準備制度理事会 (FRB) のジェローム・パウエル議長の定例記者会見の要人発言が始まり、今回の米国政策金利維持の決定と堅調な米国雇用市場や米国景気と上方修正された米国個人消費支出 (PCE /Personal Consumption Expenditures) のインフレ圧の見通しなどについての説明をすると、ドルは円相場で午前3時32分頃には一時151円71銭付近に買い戻されていた。

ただし、今回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 参加メンバー19人のうち9人は米国インフレへの警戒感から市場のタカ派予想と同じ年内2回の利下げ予想をしていたとの情報も伝わる中で、今回年内3回の米国利下げ見通しが維持された理由について、市場への影響が最も大きいジェローム・パウエル議長の見解は、「以前の半年間の大きな流れではインフレ鈍化が順調に進んでいたが、先行きには不透明な部分もあり確信が持てなかった通り、最近2回の米国インフレ指標の上振れは、2%のインフレ目標達成の道のりには険しいも道のりもあることを示した。ただ、まだ2回くらいでは、季節的な一時影響があるかもしれないので、これまでの長期的なデータと比較すると無視することも可能だが、今後のデータを注視している」とやや楽観的なハト派発言を混ぜたことを受けては、タカ派の市場予想が後退し、これまで通りの今年の6〜7月頃からの年内3回の利下げ予想により、米国ニューヨーク債券市場で一時4.30%台だった米国長期金利が一時4.27%付近に急落したため、主要通貨に対してドルが売られて円相場でも一時反落し、午前3時53分頃にドルは円相場で一時150円72銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

その一方で、パウエル議長は、これまでと同じく2%の目標達成の重要性も強調し、「米国のインフレは、依然として高過ぎる」ことや「継続的な進展は保証されていない」と、今後の不透明感にも言及しており、「今後のデータ次第」のこれまでと同じ慎重な中道的な姿勢も保っていたことを受けては、ドルの買い戻しが入り円相場で反発した。

また、日本の一部経済紙が、昨日の夕方頃に日本銀行 (日銀 / BoJ) の今後の利上げ観測記事を日本語で載せていたという記事の英訳版が話題になったことも一時的な円の買い戻しにつながったが、「まだ2回くらいでは」の最近の米国インフレ指標の上振れが、「今後のデータ次第」では、さらに継続する可能性のある米国のインフレ圧も一部の専門家達に指摘されており、2%目標への道のりの長期的な確信がまだ先行き不透明であることもあって、今回は年内3回の米国利下げの見通しを維持した一方で、来年以降の米国利下げ見通しがより穏やかなものになったことが再び市場では意識され、米国のインフレ圧を受けては日米の金利差が当面は続くという市場予想により、再びドルが買われて円相場で反発を始めた。

同時進行していた米国ニューヨーク株式市場でも、米国連邦準備制度理事会 (FRB) の量的引き締め (QT) 減速方針を受けて、国債以外にも株式などの保有金融資産の売却による価格急落への警戒感が緩和されたこともあって米国主要株価三指数が上昇し、米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) と米国ナズダック総合 (NASDAQ Composite) が前日比で大幅高になったほか、S&500種 (Standard and Poor’s 500) も含めた三指数揃って続伸の終値に向かったことでも、ブル・マーケット (Bull Market / 強気市場) 特有のリスク選好のリスクオン (Risk-on) が起き、低リスク通貨の円が売られやすくなった。

日米株価上昇時のリスクオンの低リスク通貨の円売りで買われやすい欧州ユーロや英国ポンドに対しても、2008年以来の今年最大の円安ユーロ高と2015年以来の円安ポンド高を記録しており、主要通貨に対する円安の影響はドルだけでなく他の主要通貨にも波及した。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の151円82銭付近から、円の高値でドルの安値の150円72銭付近の値幅約1円10銭で、今朝6時頃の米国夏時間のニューヨーク終値は151円26銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の150円86銭付近と比べて約40銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場でも時差遅れの反応で一時ドル売りが入ったため、今朝9時頃の祝日休場明けの今日の日本の東京外国為替市場の始値の対ドル円相場は一時150円74銭付近であったが、昨夜の米国市場で年内最大の円安が進行したニュースを受けては、今朝も日本政府の鈴木俊一財務相が最近の為替相場の円安について、「高い緊張感を持って、動きを注視している」と発言したため、為替介入警戒感による早期の利益確定や持ち高調整の円買いドル売りが円安抵抗となり、今朝10時33分頃に対ドルの円相場は一時150円26銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、今朝早朝に発表されていた日本の最新経済指標の2月の貿易統計はいずれも市場予想ほどは赤字額が増えておらず、季調後は前回よりも悪化したものの、季調前では前回よりも赤字額が大幅に改善されていたことも好感されていた。

しかし、今朝は日本銀行 (日銀 / BoJ) の植田和男総裁の発言もあり、参院財政金融委員会で、先日の日銀金融政策決定会合の決定理由について、「先行き2%の物価安定の目標が、持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断」したと説明したが、先行きについては、「現時点での、経済と物価見通しを前提にすれば、当面、緩和的な金融環境は継続すると考えている」と、先日同様の発言を繰り返したため、改めて日銀のマイナス金利解除後にも低金利の緩和的な金融政策の継続が意識されたことでは、再び円売りドル買いが入り始めて、円相場が下落を始めた。

日本企業の主要取引先でもある米国の主要株価三指数の今朝の続伸の影響もあり、今日の東京株式市場では、日経平均株価 (Nikkei Stock Average) が大幅に続伸し、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンの米国トレンドを受けた低リスク通貨の円売りが再燃した。

昨夜の米国市場で一時151円82銭の今年最大の円安ドル高を記録した時でも為替介入が入っていなかったことからは、その辺りまではセーフゾーンと見込んだドルの押し目買いも入っていたほか、欧州ユーロや英国ポンドや豪ドルなどの主要通貨に対しても円相場が下落していた影響も対ドルの円相場に波及した。

午後15時台には、前述の今日の日経平均株価は4万815円66銭の史上最高値の終値を記録し、前営業日比で812円6銭高の大幅高で大引けしたことでも、日米株高時のリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りが続いたほか、今日の夕方までに今日発表されたオーストラリアの失業率が改善されていた豪ドルに対する円相場の豪ドル円も2014年以来のおよそ10年ぶりに一時100円台に乗せるなど、主要通貨全般に対する円安が進行した。

夕方からの欧州市場の参入では、時間外の米国債券市場で米国長期金利が低下したことや、夕方16時45分に発表された欧州ユーロ圏のフランスの最新経済指標の3月の仏企業景況感指数が前回の98と市場予想の99を上回る100に上昇し、対ドルではユーロが買われた一方で、主要通貨全般に対する円安の影響の波及では、ドルは円相場で上昇を続けており、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値時間の一時151円24銭付近が今日の日本市場の円の安値でドルの高値となった。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円23~24銭付近で、日本市場が祝日休場していた昨日17時の世界市場の151円48~49銭付近と比較すると約25銭の円高ドル安であったが、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比では約99銭の円安ドル高になった。

今夜17時30分には、スイス国立銀行が3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値を前回と市場予想の1.75%に対し0.25%利下げした1.50%に決定した。

今夜17時42分頃の英国ロンドン外国為替市場では、ドルは円相場で一時151円46銭付近に買われたが、今夜その後の21時には英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) の新英国政策金利と金融政策発表イベントを控えているため、イベントリスクにより世界的な安全資産の米国債が買われて、米国債券価格上昇に伴う利回り低下の影響が米国長期金利の一時低下につながったことでは、その後には円相場もやや反発している。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定と米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の発言予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に、10〜12月四半期の米国経常収支と、3月の米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数と、前週分の米国新規失業保険申請件数と米国失業保険継続受給者数が同時発表される予定で、続いて、今夜22時45分に3月の米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) と米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) と米国総合購買担当者景気指数 (PMI) 、今夜23時に 2月の米国景気先行指標総合指数と米国中古住宅販売件数、そして、25時頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) のバー副議長の発言予定を控えている。

一方、先述のリスクオンもあり、今年最大の円安ユーロ高を記録した今日の欧州ユーロの円相場は、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は165円23~25銭付近と、日本市場が祝日休場中だった世界市場の昨日17時の164円55~60銭付近と比較すると約68銭の円安ユーロ高で、日本市場休場前の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の163円8~10銭付近の前東京終値比では約2円15銭の大幅な円安ユーロ高であった。

今日の日本市場終了後の今夜17時15分に発表された欧州ユーロ圏のフランスの3月の仏製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は、前回の47.1と市場予想の47.5を下回る45.8で、3月の仏サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の48.4と市場予想の48.7を下回る47.8で、続いて17時30分のドイツの3月の独製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の42.5と市場予想の43.1以下の41.6であったが、3月の独サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の48.3と市場予想の48.8を上回る49.8であった。

今夜18時の欧州ユーロ圏総合の3月の欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の46.5と市場予想の47.0を下回る45.7であったが、3月の欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の50.2と市場予想の50.5を上回る51.1に上昇し、強弱が入り混じった。

同時発表の1月の欧州ユーロ圏総合の経常収支は、季調済が前回の319億ユーロから394億ユーロに改善した。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0925〜1.0926ドル付近で、昨夜17時の世界市場の1.0864〜1.0866ドル付近と比較すると約0.61セントのユーロ高ドル安で、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の1.0853〜1.0855ドル付近の前東京終値比では約0.72セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、先述の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の年内3回の米国利下げの見通し維持の影響が大きかった。

英国ポンドも、欧州ユーロ同様に今年最大の円安ポンド高を記録しており、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は193円32〜38銭付近で、昨夜17時の世界市場の192円56〜62銭付近と比較すると約76銭の円安ポンド高で、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の190円78〜84銭付近の前東京終値比では約2円54銭の大幅な円安ポンド高であった。

主な要因は、日本と欧米や英国の金利差が意識されたことに加えて、前述の日米株価続伸のリスクオン市場では低リスク通貨の円売りが起きやすく、今夜の英国中央銀行のイベントリスクの中でも、英国ポンドが買われていた。

また、今夜18時30分には最新英国経済指標の3月の英国製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値が発表され、前回の47.5と市場予想の47.8を上回る49.9で、3月の英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回と市場予想の53.8には届かなかったものの53.4と、景気ボーダーラインの50を上回り続けていた。

追記として、今夜21時には、英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) の金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) も英国の新政策金利や金融政策を決定し、前回と市場予想通りの5.25%の高金利を維持することを発表した。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月21日の日本時間(JST)20時57分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時57分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は3月最終日曜日の3月31日からであるが、米国市場では3月第二日曜日の3月10日から既に米国夏時間 (EDT / JST-13) になっており、日本市場や英国市場との時差が1時間変わっていることには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:57の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 151.11 〜 151.12 +0.87 (円安)
ユーロ/円 164.86 〜 164.87 +1.78 (円安)
ユーロ/ドル 1.0908 〜 1.0910 +0.0055 (ドル安)
英ポンド/円 192.63 〜 192.69 +1.85 (円安)
スイスフラン/円 169.19 〜 169.25 +0.30 (円安)
豪ドル/円 99.72 〜 99.76 +1.82 (円安)

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東西FXニュース – 2024年3月21日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米年内3回利下げ見通し維持
  • 来年以降の米金利予想は上昇
  • 米量的引き締めのQTを減速
  • 日米株価続伸時のリスク選好
  • 円安記録後の為替介入警戒感
  • 今日の日銀総裁発言も緩和的
  • 日経平均株価終値史上最高値
  • 2008年以来の円安ユーロ高

今日2024年3月21日木曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の150円26銭付近から、円の安値でドルの高値の151円24銭付近の値幅約98銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は151円23~24銭付近と、日本市場が祝日で休場中だった昨日17時の世界市場の151円48~49銭付近と比較すると約25銭の円高ドル安であるが、日本市場の昨日の祝日休場前の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比では約99銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、一昨日に日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) がマイナス金利政策解除後の金融正常化でも0%のゼロ金利から0.1%の低金利無担保コール翌日物の日本の新政策金利を発表し、「緩和的な金融政策を継続」することを受けた世界市場では、昨日の英国ロンドン外国為替市場では今年最大の円安が対ドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドに対しても進行しており、英国市場の後半から始まった昨夜21時から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時151円71銭付近で、最近の米国インフレ指標を受けた米国の高金利の維持予想の高まりによる日米の金融政策の違いや日米金利差が意識され、昨夜22時41分頃にドルは円相場で一時151円82銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録し、昨年2023年11月以来の今年最大の円安ドル高の記録を更新した。

米国現地時間では時差遅れで昨日の午後にあたるが、日本時間の今朝未明の3時頃に、米国の中央銀行制度である米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が、米国の新政策金利フェデラル・ファンド・レート (FF / Federal Funds Rate) 誘導目標と金融政策を決める2日間の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を終えて、市場予想通りの5.25〜5.50%の米国政策金利の据え置きを決定したが、米国政策金利の今後の見通しのドットチャート (Dot Chart / 点図表、ドットプロット (Dot Plot) とも呼ぶ) では、最近の米国インフレ指標上振れの警戒感から市場予想で高まっていた年内2回のタカ派の米国利下げ見通しへの修正はなく、以前と同じ年内3回の米国利下げ見通しが維持されたことを受けては、主要通貨に対してドルが売られて円相場でも発表時の午前3時0分頃に151円62銭付近から151円20銭付近に瞬時急落した。

しかし、年内以降の来年の2025年と再来年2026年の米国政策金利の見通しは上方修正されており、今後の米国利下げペースがより緩やかなものになる見通しになったことや、これまでに買い上げた米国債などの金融資産の売却などによりバランスシートを段階的に圧縮することで二重の金融引き締めになっていた量的引き締め (QT / Quantitative Tightening) を近いうちに減速する方針であることを示したことなどからは、ドルが買い戻されて円相場で反発し、午前3時30分頃から米国連邦準備制度理事会 (FRB) のジェローム・パウエル議長の定例記者会見の要人発言が始まり、今回の米国政策金利維持の決定と堅調な米国雇用市場や米国景気と上方修正された米国個人消費支出 (PCE /Personal Consumption Expenditures) のインフレ圧の見通しなどについての説明をすると、ドルは円相場で午前3時32分頃には一時151円71銭付近に買い戻されていた。

ただし、今回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 参加メンバー19人のうち9人は米国インフレへの警戒感から市場のタカ派予想と同じ年内2回の利下げ予想をしていたとの情報も伝わる中で、今回年内3回の米国利下げ見通しが維持された理由について、市場への影響が最も大きいジェローム・パウエル議長の見解は、「以前の半年間の大きな流れではインフレ鈍化が順調に進んでいたが、先行きには不透明な部分もあり確信が持てなかった通り、最近2回の米国インフレ指標の上振れは、2%のインフレ目標達成の道のりには険しいも道のりもあることを示した。ただ、まだ2回くらいでは、季節的な一時影響があるかもしれないので、これまでの長期的なデータと比較すると無視することも可能だが、今後のデータを注視している」とやや楽観的なハト派発言を混ぜたことを受けては、タカ派の市場予想が後退し、これまで通りの今年の6〜7月頃からの年内3回の利下げ予想により、米国ニューヨーク債券市場で一時4.30%台だった米国長期金利が一時4.27%付近に急落したため、主要通貨に対してドルが売られて円相場でも一時反落し、午前3時53分頃にドルは円相場で一時150円72銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

その一方で、パウエル議長は、これまでと同じく2%の目標達成の重要性も強調し、「米国のインフレは、依然として高過ぎる」ことや「継続的な進展は保証されていない」と、今後の不透明感にも言及しており、「今後のデータ次第」のこれまでと同じ慎重な中道的な姿勢も保っていたことを受けては、ドルの買い戻しが入り円相場で反発した。

また、日本の一部経済紙が、昨日の夕方頃に日本銀行 (日銀 / BoJ) の今後の利上げ観測記事を日本語で載せていたという記事の英訳版が話題になったことも一時的な円の買い戻しにつながったが、「まだ2回くらいでは」の最近の米国インフレ指標の上振れが、「今後のデータ次第」では、さらに継続する可能性のある米国のインフレ圧も一部の専門家達に指摘されており、2%目標への道のりの長期的な確信がまだ先行き不透明であることもあって、今回は年内3回の米国利下げの見通しを維持した一方で、来年以降の米国利下げ見通しがより穏やかなものになったことが再び市場では意識され、米国のインフレ圧を受けては日米の金利差が当面は続くという市場予想により、再びドルが買われて円相場で反発を始めた。

同時進行していた米国ニューヨーク株式市場でも、米国連邦準備制度理事会 (FRB) の量的引き締め (QT) 減速方針を受けて、国債以外にも株式などの保有金融資産の売却による価格急落への警戒感が緩和されたこともあって米国主要株価三指数が上昇し、米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) と米国ナズダック総合 (NASDAQ Composite) が前日比で大幅高になったほか、S&500種 (Standard and Poor’s 500) も含めた三指数揃って続伸の終値に向かったことでも、ブル・マーケット (Bull Market / 強気市場) 特有のリスク選好のリスクオン (Risk-on) が起き、低リスク通貨の円が売られやすくなった。

日米株価上昇時のリスクオンの低リスク通貨の円売りで買われやすい欧州ユーロや英国ポンドに対しても、2008年以来の今年最大の円安ユーロ高と2015年以来の円安ポンド高を記録しており、主要通貨に対する円安の影響はドルだけでなく他の主要通貨にも波及した。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の151円82銭付近から、円の高値でドルの安値の150円72銭付近の値幅約1円10銭で、今朝6時頃の米国夏時間のニューヨーク終値は151円26銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の150円86銭付近と比べて約40銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場でも時差遅れの反応で一時ドル売りが入ったため、今朝9時頃の祝日休場明けの今日の日本の東京外国為替市場の始値の対ドル円相場は一時150円74銭付近であったが、昨夜の米国市場で年内最大の円安が進行したニュースを受けては、今朝も日本政府の鈴木俊一財務相が最近の為替相場の円安について、「高い緊張感を持って、動きを注視している」と発言したため、為替介入警戒感による早期の利益確定や持ち高調整の円買いドル売りが円安抵抗となり、今朝10時33分頃に対ドルの円相場は一時150円26銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、今朝早朝に発表されていた日本の最新経済指標の2月の貿易統計はいずれも市場予想ほどは赤字額が増えておらず、季調後は前回よりも悪化したものの、季調前では前回よりも赤字額が大幅に改善されていたことも好感されていた。

しかし、今朝は日本銀行 (日銀 / BoJ) の植田和男総裁の発言もあり、参院財政金融委員会で、先日の日銀金融政策決定会合の決定理由について、「先行き2%の物価安定の目標が、持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断」したと説明したが、先行きについては、「現時点での、経済と物価見通しを前提にすれば、当面、緩和的な金融環境は継続すると考えている」と、先日同様の発言を繰り返したため、改めて日銀のマイナス金利解除後にも低金利の緩和的な金融政策の継続が意識されたことでは、再び円売りドル買いが入り始めて、円相場が下落を始めた。

日本企業の主要取引先でもある米国の主要株価三指数の今朝の続伸の影響もあり、今日の東京株式市場では、日経平均株価 (Nikkei Stock Average) が大幅に続伸し、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンの米国トレンドを受けた低リスク通貨の円売りが再燃した。

昨夜の米国市場で一時151円82銭の今年最大の円安ドル高を記録した時でも為替介入が入っていなかったことからは、その辺りまではセーフゾーンと見込んだドルの押し目買いも入っていたほか、欧州ユーロや英国ポンドや豪ドルなどの主要通貨に対しても円相場が下落していた影響も対ドルの円相場に波及した。

午後15時台には、前述の今日の日経平均株価は4万815円66銭の史上最高値の終値を記録し、前営業日比で812円6銭高の大幅高で大引けしたことでも、日米株高時のリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りが続いたほか、今日の夕方までに今日発表されたオーストラリアの失業率が改善されていた豪ドルに対する円相場の豪ドル円も2014年以来のおよそ10年ぶりに一時100円台に乗せるなど、主要通貨全般に対する円安が進行した。

夕方からの欧州市場の参入では、時間外の米国債券市場で米国長期金利が低下したことや、夕方16時45分に発表された欧州ユーロ圏のフランスの最新経済指標の3月の仏企業景況感指数が前回の98と市場予想の99を上回る100に上昇し、対ドルではユーロが買われた一方で、主要通貨全般に対する円安の影響の波及では、ドルは円相場で上昇を続けており、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値時間の一時151円24銭付近が今日の日本市場の円の安値でドルの高値となった。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円23~24銭付近で、日本市場が祝日休場していた昨日17時の世界市場の151円48~49銭付近と比較すると約25銭の円高ドル安であったが、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比では約99銭の円安ドル高になった。

今夜17時30分には、スイス国立銀行が3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値を前回と市場予想の1.75%に対し0.25%利下げした1.50%に決定した。

今夜17時42分頃の英国ロンドン外国為替市場では、ドルは円相場で一時151円46銭付近に買われたが、今夜その後の21時には英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) の新英国政策金利と金融政策発表イベントを控えているため、イベントリスクにより世界的な安全資産の米国債が買われて、米国債券価格上昇に伴う利回り低下の影響が米国長期金利の一時低下につながったことでは、その後には円相場もやや反発している。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定と米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の発言予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に、10〜12月四半期の米国経常収支と、3月の米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数と、前週分の米国新規失業保険申請件数と米国失業保険継続受給者数が同時発表される予定で、続いて、今夜22時45分に3月の米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) と米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) と米国総合購買担当者景気指数 (PMI) 、今夜23時に 2月の米国景気先行指標総合指数と米国中古住宅販売件数、そして、25時頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) のバー副議長の発言予定を控えている。

一方、先述のリスクオンもあり、今年最大の円安ユーロ高を記録した今日の欧州ユーロの円相場は、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は165円23~25銭付近と、日本市場が祝日休場中だった世界市場の昨日17時の164円55~60銭付近と比較すると約68銭の円安ユーロ高で、日本市場休場前の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の163円8~10銭付近の前東京終値比では約2円15銭の大幅な円安ユーロ高であった。

今日の日本市場終了後の今夜17時15分に発表された欧州ユーロ圏のフランスの3月の仏製造業購買担当者景気指数 (PMI) の速報値は、前回の47.1と市場予想の47.5を下回る45.8で、3月の仏サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の48.4と市場予想の48.7を下回る47.8で、続いて17時30分のドイツの3月の独製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の42.5と市場予想の43.1以下の41.6であったが、3月の独サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の48.3と市場予想の48.8を上回る49.8であった。

今夜18時の欧州ユーロ圏総合の3月の欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の46.5と市場予想の47.0を下回る45.7であったが、3月の欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の50.2と市場予想の50.5を上回る51.1に上昇し、強弱が入り混じった。

同時発表の1月の欧州ユーロ圏総合の経常収支は、季調済が前回の319億ユーロから394億ユーロに改善した。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0925〜1.0926ドル付近で、昨夜17時の世界市場の1.0864〜1.0866ドル付近と比較すると約0.61セントのユーロ高ドル安で、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の1.0853〜1.0855ドル付近の前東京終値比では約0.72セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、先述の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の年内3回の米国利下げの見通し維持の影響が大きかった。

英国ポンドも、欧州ユーロ同様に今年最大の円安ポンド高を記録しており、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は193円32〜38銭付近で、昨夜17時の世界市場の192円56〜62銭付近と比較すると約76銭の円安ポンド高で、日本市場の前営業日同時刻にあたる一昨日17時の190円78〜84銭付近の前東京終値比では約2円54銭の大幅な円安ポンド高であった。

主な要因は、日本と欧米や英国の金利差が意識されたことに加えて、前述の日米株価続伸のリスクオン市場では低リスク通貨の円売りが起きやすく、今夜の英国中央銀行のイベントリスクの中でも、英国ポンドが買われていた。

また、今夜18時30分には最新英国経済指標の3月の英国製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値が発表され、前回の47.5と市場予想の47.8を上回る49.9で、3月の英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回と市場予想の53.8には届かなかったものの53.4と、景気ボーダーラインの50を上回り続けていた。

追記として、今夜21時には、英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) の金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) も英国の新政策金利や金融政策を決定し、前回と市場予想通りの5.25%の高金利を維持することを発表した。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月21日の日本時間(JST)20時57分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時57分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は3月最終日曜日の3月31日からであるが、米国市場では3月第二日曜日の3月10日から既に米国夏時間 (EDT / JST-13) になっており、日本市場や英国市場との時差が1時間変わっていることには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:57の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 151.11 〜 151.12 +0.87 (円安)
ユーロ/円 164.86 〜 164.87 +1.78 (円安)
ユーロ/ドル 1.0908 〜 1.0910 +0.0055 (ドル安)
英ポンド/円 192.63 〜 192.69 +1.85 (円安)
スイスフラン/円 169.19 〜 169.25 +0.30 (円安)
豪ドル/円 99.72 〜 99.76 +1.82 (円安)

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FXニュース:今夜のパウエル議長発言控え

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FXニュース:今夜のパウエル議長発言控え

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東西FXニュース – 2024年3月20日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 今年最大の円安ドル高が進行
  • 対ユーロやポンドも年内円安
  • 日米金利差と株高リスクオン
  • FRBFOMC金利維持予想
  • 今後の米政策金利見通し警戒
  • 明日英BoEのMPCも金利発表

今日2024年3月20日水曜日の日本の東京外国為替市場は春分の日で祝日休場ですが、日本市場相当時間の9時頃から17時頃までの世界FX市場での対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の151円0銭付近から、円の安値でドルの高値の151円58銭付近の値幅約58銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値相当時間は151円48~49銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比で約1円24銭の大幅な円安ドル高であった。

今日は今年最大の円安ドル高の記録を更新したほか、クロス円も年内最大の円安ユーロ高や円安ポンド高を記録した影響の波及があり、その後の今夜19時50分頃の英国ロンドン外国為替市場では一時151円76銭付近の円安ドル高が更に進行している。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、昨日の日本市場で日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) がマイナス金利解除による金融正常化後も0%のゼロ金利から0.1%の低金利無担保コール翌日物の新政策金利と、「緩和的な金融政策を継続」することから、昨夜の英国ロンドン外国為替市場と米国ニューヨーク市場では日本と欧米の金融政策の違いが意識されたほか、日本の国債利回り金利抑制のための長短金利操作のイールドカーブ・コントロール (YCC / Yield Curve Control) の撤廃後にも日銀は長期国債の買い入れ額は当面の間は現状の6兆円規模を維持することを受けて国内長期金利が低下して日米金利差が拡大し、また日銀はリスク資産価格安定のための上場投資信託 (ETF /Exchanged Traded Fund) の新規買い入れの終了も発表したものの、植田総裁の記者会見では、「過去の遺産は当面残り続ける」として、異次元の大規模緩和金融政策で日銀が大量に購入してきた自国債ETF保有資産の今後についても、「確たることを申し上げられない」としており、日本と欧米の金利差が当面の間は続くとの市場での受け止めから、主要通貨に対して円が売られて、円安が進行していた。

そのため、昨夜21時頃の英国ロンドン外国為替市場の後半から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時150円39銭付近で、昨夜21時5分頃の一時150円34銭付近が米国市場の円の高値でドルの安値となり、その後には更に円安ドル高が進行した。

世界市場では、今夜この後に米国の中央銀行制度にあたる米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が米国の新政策金利と金融政策を決める米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の結果発表と声明やフォワドガイダンス (Forward Guidance) を控え、ジェローム・パウエル議長の定例記者会見の発言予定が注目されているが、米国市場では最近の米国インフレ指標データの上振れを受けたインフレ警戒感により、米国の利下げ開始時期が遅れるのではという市場予想が高まっており、米国利下げ開始時期が遅れる場合には、以前は年内3回の利下げ予想だった今後の米国政策金利予測分布図のドットチャート (Dot Chart / 点図表、ドットプロット (Dot Plot) とも呼ばれる) が年内2回に修正される可能性などを指摘したタカ派の市場予想への警戒感もあって、日米の金融政策の違いを意識した円売りドル買いが進んだ。

昨夜21時20分頃の米国ニューヨーク債券市場でも、米国政策金利の先高感から米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.337%付近に上昇しており、日米の政策金利の違いに加えて日米の債券利回りなどを受けた金利差トレードでも円が売られたほか、昨日の日本市場での日経平均株価の円安株高進行後の米国ニューヨーク株式市場でも、米国主要株価三指数が揃って続伸し、中でも米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) が前日比で大幅高になるなど、ブル・マーケット (Bull Market / 強気市場) が続き、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) でも、主要通貨に対して低リスク通貨の円が売られやすくなっていた。

また、昨夜はコモディティ (Commodity / 商品) 市場でも、米国WTI (West Texas Intermediate) 原油先物価格上昇の影響などがあり、円安に加えて島国である日本の貿易コスト増加による貿易赤字懸念でも、産油国通貨に対して円が売られやすい傾向があった。

昨夜21時30分に米国市場で発表された最新米国経済指標の2月の米国住宅着工件数の年率換算件数も、前回の133.1万件と前回修正の137.4万件と市場予想の143.0万件を上回る152.1万件と堅調で、前月比も前回マイナス圏だった-14.8%と前回修正の-12.3%と市場予想の7.4%を大幅に上回る10.7%のプラス圏に好転し、2月の米国建設許可件数の年率換算件数も前回の147.0万件と前回修正の148.9万件と市場予想の150.0万件を上回る151.8万件で、前月比は前回の-1.5%と前回修正の-0.3%と市場予想の2.0%に対し1.9%とやや市場予想には届かなかったものの、前回のマイナス圏からプラス圏に大幅な改善をされたことも、景気影響もあって根強い米国のインフレが市場で意識されていた。

ただし、午前2時には米国20年債の入札があり、イベントリスクもあって好調だった入札結果を受けては、全般的な米国債価格の上昇に伴う利回り低下の影響で、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時的に低下したことを受けては、午前2時1分頃にドルは円相場で一時150円95銭付近から150円84銭付近に瞬時の一時低下をする抵抗が入ったが、すぐに買い戻されて反発上昇したため、午前2時15〜17分頃の数分間に高止まりをする形で150円96銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録したほか、昨年2023年11月16日以来のこの時点での今年最大の円安ドル高を記録した。

しかし、151円台手前では昨夕の日本政府の鈴木俊一財務相の発言を受けた為替介入への警戒感もあり、米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の結果や米国連邦準備制度理事会 (FRB) のパウエル議長発言などのイベント前の早期の利益確定や持ち高調整の抵抗が入り始めた。

また、午前5時に発表された1月の対米証券投資は、前回の1398億ドルと前回修正の1374億ドルから-88億ドルに減少し、短期債を除いた前回の1602億ドルと前回下方修正の1586億ドルに対しても361億ドルに低下したこともやや抵抗になった。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の150円34銭付近から、円の安値でドルの高値の150円96銭付近の値幅約62銭で、今朝6時頃の米国夏時間のニューヨーク終値は150円86銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の149円15銭付近と比べて約1円71銭の大幅な円安ドル高をつけていた。

今日の日本の東京外国為替市場は国民の休日の「春分の日」の祝日休場であったが、今朝早朝の世界FX市場およびアジア・オセアニア市場でも欧米トレンドを受けた主要通貨に対する円売りが継続したため、今朝9時頃の今日の日本の東京外国為替市場の始値相当時間の対ドル円相場は一時151円0〜2銭付近で、今朝9時0分の値動き内に瞬時記録した一時151円0銭付近が今日の日本市場相当時間の円の高値でドルの安値となって円相場が下落を続けて、151円台の今年最大の円安ドル高が進行したほか、日本が祝日で企業の実需も少ないことなどから日本との金利差がある欧州ユーロや英国ポンドに対しても、今年最大の円安に向かった。

基本的に、今までの日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ) の為替介入は、日本企業へのご迷惑を意識しているのか日本市場時間には起きておらず、日本の国民の祝日は海外では平日にあたるため、今朝のアジア・オセアニア市場と重なる日本市場時間には151円台でも安心感のある様な円売りが先行したが、実際は日本市場の休日で時間外であったため、その後の午前中にはやや早期の利益確定の抵抗が入ったほか、今朝の仲値決済の頃の日本企業や投資系の値動きの影響が乏しかったことでは、午後からの欧州市場参入前の日本市場時間にはやや市場流動性が少ない横ばい近いに値動きになる時間も見られた。

しかし、午後からの欧州市場の参入が始まった頃の午後15時台には、再び主要通貨に対する円安が進行したため、ドルは円相場で午後15時1分と10分頃に一時151円58銭付近の今日の日本市場相当時間の円の安値でドルの高値を記録し、この時点での今年最大の円安ドル高の記録を更新した。

日本市場が祝日休場でファンダメンタル的な値動きが少なかったことでは、テクニカル分析的な取引チャート上のダブルトップ (Double Top) の毛抜き天井を描く形で、高値を2度目のトライで上抜けできなかったことからは利益確定のドル売りサインとなり一時反落の抵抗が入ったものの、日本と欧米の金融政策の違いや金利差が意識され続けていたことからは、午後15時36分と45分にも再び、一時151円58銭付近の今日の日本市場相当時間の円安ドル高を再記録したが、同様に毛抜き天井を叩いた形では抵抗が入った。

また、夕方からの英国ロンドン外国為替市場の参入の頃の時間外の米国債券市場では、今夜この後の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) のイベントを控え、米国の政策金利は現状の5.25〜5.50%の据え置き予想が優勢であるものの、今後のフォワード・ガイダンスやパウエル議長の発言イベントを控えたイベントリスクがあり、市場でタカ派予想がかなり織り込まれてきていることに対する警戒感や、明日の英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) の金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) のイベントなども控えている英国市場で午後16時に発表された最新英国経済指標の2月の英国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) が、前月比は前回の-0.6%と市場予想の0.7%に対し0.6%と市場予想を下回り、前年同月比は前回の4.0%と市場予想の3.5%を下回る3.4%で、英国CPIコア指数も前回の5.1%と市場予想の4.6%を下振れした4.5%であったことからは、英国市場ではイベントリスク警戒感から世界的な安全資産でもある米国債が買われて債券価格上昇に伴う利回りが一時4.27%台に低下したことや、持ち高調整の抵抗が混じったことを受けてはやや抵抗が入ったが、その後には米国長期金利が一時4.28%台に反発したことでは、今夜19時50分頃の英国ロンドン外国為替市場の一時151円76銭付近の今年最大の円安ドル高に向かった。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値相当時間は151円48~49銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の150円24~25銭付近の前東京終値比で約1円24銭の大幅な円安ドル高になった。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定と、先述の世界的な注目を集める米国連邦準備制度理事会 (FRB) の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) やパウエル議長発言の重要イベント予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時30分に週間原油在庫の後の、27時に米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 終了後の結果の米国新政策金利と金融政策と声明などの発表予定と、27時30分頃から米国連邦準備制度理事会 (FRB) のジェローム・パウエル議長の定例記者会見での要人発言予定となっており、イベント時の値動きには注意が必要である。

一方、今日の欧州ユーロの円相場も、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値相当時間は164円55~60銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の163円8~10銭付近の前東京終値比では約1円47銭の大幅な円安ユーロ高であった。

主な要因は、前述の通り、対円では、日本銀行 (日銀 / BoJ) のマイナス金利解除後にも金融緩和的な低金利政策が維持されることが意識された日欧金利差や金融政策の違いの影響が大きく、今年最大の円安ユーロ高も記録していた。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値相当時間は1.0864〜1.0866ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0853〜1.0855ドル付近の前東京終値比で約0.11セントのユーロ高ドル安であった。

しかし、今日の夕方16時に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の2月の独生産者物価指数 (PPI / Producer Price Index) の前月比は、前回の0.2%と市場予想の-0.1%を下回る-0.4%に低下したことでは欧州ユーロ売りが入り始めたほか、今夜は先ほど欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のクリスティーヌ・ラガルド総裁の発言があり、「今後、数カ月以内に、最初の欧州政策変更に十分な信頼度を高めることができる2つの重要な証拠が得られると期待している」と欧州利下げに向けた発言をしたこよや、「関連情報が出揃うまで、待つことはできない」と早期の利下げ開始の可能性も示唆したことでは、ドルに対して欧州ユーロが売られて、今夜20時台には前東京終値比でユーロ安ドル高への市場反転も見せている。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値相当時間は192円56〜62銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の190円78〜84銭付近の前東京終値比では約1円78銭の大幅な円安ポンド高であった。

主な要因は、対円では欧州ユーロ同様に日英金利差が意識され、今年最大の円安ポンド高を記録したほか、前述のリスクオン市場でも、低リスク通貨の円売り時に英国ポンドが買われやすかった。

ただし、明日の3月21日には英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) も英国の新政策金利や金融政策を決定する金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) を控えていることには注意が必要である。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月20日の日本時間(JST)20時48分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時48分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は3月最終日曜日の3月31日からであるが、米国市場では3月第二日曜日の3月10日から既に米国夏時間 (EDT / JST-13) になっており、日本市場や英国市場との時差が1時間変わっていることには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:48の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 151.64 〜 151.66 +1.40 (円安)
ユーロ/円 164.41 〜 164.43 +1.33 (円安)
ユーロ/ドル 1.0840 〜 1.0842 -0.0013 (ドル高)
英ポンド/円 192.49 〜 192.55 +1.71 (円安)
スイスフラン/円 170.22 〜 170.28 +1.33 (円安)
豪ドル/円 98.83 〜 98.87 +0.93 (円安)

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FXニュース:日銀マイナス金利後も緩和的

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東西FXニュース – 2024年3月19日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

今日2024年3月19日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の148円97銭付近から、円の安値でドルの高値の150円49銭付近の値幅約1円52銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は150円24~25銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の149円12~14銭付近の前東京終値比で約1円12銭の大幅な円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時149円3銭付近であったが、米国ニューヨーク債券市場で米国政策金利の先高感などにより米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が上昇し、日米金利差拡大による円売りドル買いでドルが円相場で上昇していた。

昨夜23時に発表された最新米国経済指標の3月の米国NAHB (National Association of Home Builders / 全米住宅建設業者協会) 住宅市場指数が、前回と市場予想の48を上回る51であったことも米国長期金利上昇を伴うドルの上昇に影響を与え、昨夜23時58分頃にドルは円相場で一時149円30銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、一時抵抗要因もあり、午前2時頃に、先日の春闘の賃上げを受けた連日の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) のマイナス金利解除の報道に続いて、今朝の朝刊向けの日本経済新聞 (Nikkei) が、「日銀が大規模緩和解除へ、19日決定。長短金利操作も撤廃」というニュース報道を再開し、3月18〜19日開催で今日結果発表の日銀金融政策決定会合が、大規模緩和金融政策の正常化を決める方針で、マイナス金利解除後の0.0〜0.1%の日本の新政策金利誘導目標への利上げと、国債利回りの国内長期金利を抑制するための長短金利操作のイールドカーブ・コントロール (YCC / Yield Curve Control) 撤廃と、リスク資産価格安定のための上場投資信託 (ETF / Exchange Traded Fund) 購入も終了する見通しと改めて報じられたことを受けては、市場ではほぼ織り込み済みではあったものの、YCC修正時の日本国債の利回り上昇への警戒感がやや入ったことでは、午前2時6分頃に対ドルの円相場は一時148円92銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を瞬時記録した。

しかし、昨日のニュースでもお伝えしていた通り、日本銀行 (日銀 / BoJ) はマイナス金利解除後も金融緩和的な0.0〜0.1%の低金利予想であったことに加えて、最近の米国重要経済指標を受けた米国インフレ警戒感から、今夜この後から2日間の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を開催し、米国の新政策金利や金融政策 の決定を控える米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が、現在の5.25〜5.50%の米国フェデラルファンド (FF / Federal Funds) 政策金利誘導目標を高金利のままで今年後期まで長期間維持する市場予想が出てきていたことでは、米国ニューヨーク債券市場では、米国長期金利上昇による実質的な日米金利差拡大による円売りドル買いが続いており、午前2時35分頃に米国長期金利は一時4.351%付近に向けて上昇し、今年2月以来の米国10年債の高利回りであったことでは、すぐにドルの買い戻しが入り、ドルは円相場で反発した。

また、同時進行していた米国ニューヨーク株式市場では、米国主要株価三指数が揃って反発上昇し、日米イベント前の売買の影響の中でも、米国ナズダック平均 (NASDAQ Composite) が前日比で大幅高になり、米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) も上昇し、S&P500種 (Standard and Poor’s 500) も今年更新した史上高値圏の5千台に乗せたままで上昇しており、イベント前の投資家達のブル・マーケット (Bull Market / 強気市場) 特有のリスク選好のリスクオン (Risk-on) では、イベントリスクがあるにも関わらず、安全資産の米国債や低リスク通貨の円が売られやすくなっていた。

市場終盤には、やや利益確定や持ち高調整の抵抗が混じったものの、米国ニューヨーク債券市場の終値時の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は4.331%であった。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の149円30銭付近から、円の高値でドルの安値の148円92銭付近の値幅約38銭で、今朝6時頃の米国夏時間のニューヨーク終値は149円15銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の149円4銭銭付近と比べて約11銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時149円16銭付近であったが、今日の昼頃に日本銀行 (日銀 / BoJ) 金融政策決定会合が、マイナス金利政策の解除を決定し、以前は-0.1%だった政策金利を市場予想通りの0.0〜0.1%程度に利上げし、国内長期金利抑制のため長短金利操作のイールドカーブ・コントロール (YCC) 終了と、リスク資産価格安定のための上場投資信託 (ETF) 買い入れの終了も決定したニュースを受けては、正午12時35分頃に対ドルの円相場は一時148円97銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、連日のニュース報道を受けた市場では、ほぼ織り込み済みでサプライズがなかったことに加えて、声明文には、市場予想通りに「当面は緩和的な金融環境が継続すると考えている」との内容があったことでは、この後の午後15時30分頃からの植田和男総裁の発言前から円売りドル買いが入り始めて、ドルは円相場で反発後に上昇し、午後13時台後半から150円台に乗せ始めた。

午後15時台には、国内債券市場では、イールドカーブ・コントロール (YCC) 終了のニュースの傍らで日本の政策金利の低金利が意識され、日本国債の利回りが指標となる国内長期金利終値時に0.725%と前日比で-0.030%下げていた一方で、今日の東京株式市場では、今朝までの米国主要株価三指数が揃って上昇していた影響もあり、今日の日経平均株価が上昇し、4万3円60銭の終値で前日比263円16銭高の大幅高で大引けし、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンのトレンドが続いたことでも、低リスク通貨の円が主要通貨に対して売られやすく、円相場が下落していた。

午後15時30分頃からの日銀の植田和男総裁の記者会見での発言も、市場予想の範囲内で特に大きなサプライズ感はなく、「見通しが下方向にずれて、追加緩和が必要になれば、これまで使用した手段を含め様々な手段を検討」という再度の金融緩和を意識させる発言があったほか、「基調的な物価上昇率が、もう少し上昇すれば、短期金利の水準引き上げにつながる」という利上げ関連の発言ではやや円の買い戻しの一時抵抗も混じったものの、欧米では0.25%が小幅利上げ、0.50%が大幅利上げとして利上げされてきた中で、異次元緩和の後にも今回も世界市場ではやや異例とも言える超小幅利上げ率であったことから、午後からの欧州市場の参入後にも円売りドル買いが続き、午後15時46分頃にドルは円相場で一時150円49銭付近の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、16時過ぎ頃に、日本政府の鈴木財務相が、マイナス金利解除を含めた修正の報告を受け、日本経済に前向きな兆しがみられるが、デフレ脱却にはならないと発言した一方で、「政策修正を受けて、経済や為替市場を注視する」と、150円台の市場で為替介入警戒感を高める発言をしたため、日本市場終盤に向けた利益確定と持ち高調整では、午後16時33分頃に一時149円98銭をタッチした時間もあったが、すぐに押し目買いも入ったほか、夕方からの英国ロンドン外国為替市場の本格参入もあり、16時代後半の米国長期金利がニューヨーク終値時の4.331%を上回る4.336%付近であったため、再び日米の金利差が意識され、ドルは円相場で再び150円台の推移を続けた。

また、今日の昼過ぎにはオセアニア市場のオーストラリアの中央銀行にあたる豪州準備銀行 (RBA / Reserve Bank of Australia) も新政策金利を発表しており、前回と市場予想通りの4.35%で金利据え置きを決定しており、日銀がマイナス金利解除後も0.0〜0.1%程度の日本の低金利政策であることや、イールドカーブ撤廃のニュースの後にも日本の国債利回りの国内長期金利が上昇しなかったことも、ドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンド、豪ドルなど、日本円と比較して高金利の主要通貨に対する円売り要因になっていた。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は150円24~25銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の149円12~14銭付近の前東京終値比では約1円12銭の大幅な円安ドル高になった。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定や米国債入札予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に2月の米国住宅着工件数と 米国建設許可件数、26時に米国20年債の入札予定、29時に1月の対米証券投資が発表される予定であるが、世界市場では、今夜から2日間開催予定の3月19〜20日の今月の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) とその後の米国連邦準備制度理事会 (FRB) のジェローム・パウエル議長の発言予定に注目が集まっている。

一方、今日の欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は163円8~10銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の162円43~45銭付近の前東京終値比では約65銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、前述の通り、日銀のマイナス金利解除後にも金融緩和的な低金利政策が維持されることが意識された日欧金利差トレードの円売りユーロ買いがあったほか、今日の日経平均株価続伸を受けたリスク選好市場のリスクオンの低リスク通貨の円売りでも、ドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドなどが買われていた。

また、日本市場終了後の今夜19時の英国ロンドン外国為替市場では、最新欧州経済指標の発表があり、欧州ユーロ圏総合の3月の欧州ZEW (独語:Zentrum für Europäische Wirtschaftsforschung / ドイツ欧州経済研究センター) 景況感調査が前回の25.0から33.5に上昇し、ドイツの3月の独ZEW景況感調査の期待指数も前回の19.9と市場予想の20.5を上回る31.7であったことでも、円安ユーロ高が継続した。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0853〜1.0855ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0891〜1.0892ドル付近の前東京終値比で約0.38セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、米国長期金利の大幅な上昇を受けて、円だけでなく欧州ユーロなどの主要通貨に対しても金利差トレードでドルが買われていた影響が見られた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は190円78〜84銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の189円95銭〜190円1銭付近の前東京終値比では約83銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、欧州ユーロ同様に、日英金利差トレードや、今日の日経平均株価続伸によるリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りで、英国ポンドも買われた影響が見られた。

なお、今週は日米の金融政策イベントに続き、3月21日に英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) も英国の新政策金利や金融政策を決定する金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) を控えているが、現在の英国政策金利も5.25%の高金利であり、今日の市場では日銀のマイナス金利解除後の日英金利差も意識されていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月19日の日本時間(JST)20時30分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時30分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は3月最終日曜日の3月31日からであるが、米国市場では3月第二日曜日の3月10日から既に米国夏時間 (EDT / JST-13) になっており、日本市場や英国市場との時差が1時間変わっていることには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:30の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 150.45 〜 150.46 +1.33 (円安)
ユーロ/円 163.18 〜 163.19 +0.75 (円安)
ユーロ/ドル 1.0844 〜 1.0846 -0.0047 (ドル高)
英ポンド/円 190.85 〜 190.91 +0.90 (円安)
スイスフラン/円 169.34 〜 169.40 +0.66 (円安)
豪ドル/円 97.98 〜 98.02 +0.08 (円安)

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FXニュース:米卸売物価指数が予想上振れ

FXニュース:米卸売物価指数が予想上振れ

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FXニュース:米卸売物価指数が予想上振れ

FXニュース:米卸売物価指数が予想上振れ

東西FXニュース – 2024年3月15日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 前週米雇用指標も予想比堅調
  • 米利下げ予想時期が更に後退
  • 長期金利上昇で金利差拡大
  • 日銀の早期修正期待報道続く
  • 春闘第1回集計賃上げ5.28%
  • 来週の日米金融政策会合控え

今日2024年3月15日金曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の安値でドルの高値の148円66銭付近から、円の高値でドルの安値の148円3銭付近の値幅約63銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は148円58~59銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の147円84~85銭付近の前東京終値比で約74銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析はまず、日本時間で昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時147円70銭付近であったが、昨夜22時30分に複数が同時発表された最新米国経済指標の中でも、米国のインフレ関連の指標で市場の注目度が高かった2月の米国卸売 (生産者) 物価指数 (PPI / Producer Price Index) が、前月比は前回と市場予想の0.3%を上回る0.6%で、前年同月比も前回の0.9%と前回修正の1.0%と市場予想の1.1%を上回る1.6%であったことから、円や主要通貨に対してドルが買われて上昇した。

2月の米国卸売 (生産者) 物価指数 (PPI) から食品とエネルギーを除いて物価基調を見る米国PPIコア指数は、前回の0.5%と市場予想の0.2%に対して0.3%と、前回よりは鈍化したものの、市場予想ほどのインフレ鈍化の「確信」は見せず、前年同月比では市場予想の1.9%を上回る前回と横ばいの2.0%と、米国の根強いインフレを示し、先日にも市場予想を上回る米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の最新データが発表された後であったため、市場では米国の根強いインフレ・データを受けて、来週に米国連邦公開市場委員会 (FOMC) を控えている米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の早期の米国利下げ時期の市場予想がさらに後退したほか、夏から今年後期にずれ込むなど、米国の高金利の据え置きが長期化する可能性が指摘されたことから、米国長期金利の上昇を伴う日米金利差拡大による円売りドル買いや、主要通貨に対するドル買いの影響で、ドルは円相場で発表後には148円台方向へと上昇を始めた。

同時発表だった最新米国重要経済指標の2月小売売上高は、前月比が前回の-0.8%と-1.1%と市場予想の0.8%に対し0.6%と市場予想以下であったことは一時抵抗要因となったが、市場予想ほどではなかったものの、前回のマイナス圏からプラス圏に改善されていたことは、根強いインフレの中でも、米国の個人消費の底堅さが好感されていた。

同じく発表された前週分の米国新規失業保険申請件数も前回の21.7万件と前回修正の21.0万件と市場予想の21.8万件に対し20.9万件に改善されたことや、前週分の米国失業保険継続受給者数も前回の190.6万人と前回修正の179.4万人と市場予想の190.0万人に対し181.1万人と市場予想より堅調で強い米国雇用指標となり、発表後のドルは米国長期金利の上昇に伴い円相場で昨夜22時9分頃から148円台に乗せ始めた。

ただし、昨夜22時20分頃には、日本の時事通信社 (Jiji Press) が、「日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) が、来週の3月18〜19日に開く日銀金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除する方向で調整に入った」というニュース報道をしたことが話題になり、先日から続いていた日銀の早期のマイナス金利解除圧報道が再び意識されたことでは、円買いドル売りの抵抗が入り、ドルは円相場で一時147円43銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録したが、市場では先日から連日で織り込み済みの部分もあったため、日本の場合はマイナス金利解除でも緩和的な金融政策で超小幅利上げ幅や欧米と比較して低金利の市場予想も出ており、大きなサプライズにはならなかったことでは一時的な抵抗に留まった。

その一方で、米国ニューヨーク債券市場では、米国インフレ指標を受けた米国政策金利の先高感等により、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が大幅な上昇を続けて一時4.30%台に乗せたため、日米金利差拡大による円売りドル買いと、欧州ユーロなどの主要通貨に対しても金利差トレードでドルが買われて上昇した影響の波及で、午前3時30分頃にドルは円相場で一時148円36銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

欧州ユーロや英国ポンドなど、日本よりも金利が高い主要通貨を含めた主要通貨全般に対するドルの値動きを示したドルインデックス (ドル指数) も、一時103.40付近に上昇しており、一時はドル全面高方向になっていた影響も円相場に波及していた。

しかし、同時進行中だった米国ニューヨーク株式市場では、米国連邦準備制度理事会 (FRB) が持続的な2%の目標に向けた米国インフレ抑制に確信が持てない場合には、米国利下げ開始時期が今年11月などに更に遅れて米国の高金利が長期化する可能性への高金利警戒感などから、企業への貸付ローン金利や消費者ローン金利が持ち株企業の今後の決算利益等に影響を与える警戒感も出て、米国主要株価三指数が揃って下落し、ナズダック総合 (NASDAQ Composite) とS&P500種 (Standard and Poor’s 500) は前日比で小幅安であったものの、米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) は前日比で大幅安の終値に向かったため、米国主要株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) では、安全資産の米国債買いや低リスク通貨の円が買われる抵抗もやや混ざり、米国10年債の利回りも一時4.302%付近をピークに4.292%に戻してニューヨーク債券市場の終値を迎えた。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の147円43銭付近から、円の安値でドルの高値の148円36銭付近の値幅約93銭で、米国夏時間になり日本時間で今朝6時頃になったニューヨーク終値は148円33銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の147円76銭付近と比べて約57銭の円安ドル高をつけていた。

続いて、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドルの円相場の始値は一時148円30銭付近であったが、昨夜の米国インフレ指標の発表後のトレンドの影響を受けた日米金利差拡大による円売りドル買いが先行した。

また、今日は日本の貿易企業の決算日が集中しやすい5と10が付く日の「五十日(ごとおび / ゴトーび)」であることに加えて、来週の日米の金融政策決定会合のイベント週の五十日の前倒し分もあり、今朝の仲値決済でも円売りドル買いが優勢であった。

今日の日本市場の時間外の米国債券取引で一時4.28%台に一時低下した米国長期金利が、再び4.29%台に上昇した債券利回りの日米金利差拡大の影響もあり、今朝11時16分頃に、ドルは円相場で一時148円66銭付近の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、今日は今年2024年の春闘春季労使交渉の第1回集計結果発表予定を控えていたため、先日も日本銀行 (日銀 / BoJ) の植田和男総裁が、日銀のマイナス金利解除などの金融正常化に向けて、賃金上昇を伴う2%のインフレ目標の達成が、「大きなポイントとなる」と話していたことも意識されており、市場では早期の利益確定や持ち高調整と様子見の値動きが円相場の抵抗要因となった。

今日の東京株式市場でも、今朝までの米国主要株価三指数下落の影響もあり、日経平均株価 (Nikkei Stock Average) が下落し、午後15時台に3万8707円64銭で終値をつけ、前日比99円74銭安で大引けしたため、日米株価下落時のリスク回避のリスクオフでも、国内第一安全資産の低リスク通貨の円が買い戻されて、円相場が反発した。

今日の夕方16時前頃から、連合発表の今年2024年の春闘 (春季労使交渉)の第1回集計結果の中間集計結果のニュースが話題になり、基本給を底上げするベースアップ(ベア / Base up)の1.37ポイント増加した3.70%と定期昇給分を合算した今年の平均賃上げ率は、前年同期比で1.48ポイント増加した5.28%と、1991年の5.66%以来、33年ぶりに5%を超えたことで、日銀の早期のマイナス金利解除予想が高まり、ドルや主要通貨に対して円相場が上昇し、16時5分頃に対ドルの円相場一時148円3銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、夕方には英国ロンドン外国為替市場の参入があり、日本の大企業の賃金動向や日銀のマイナス金利解除予想は市場では既に連日の観測報道である程度は市場で既に織り込まれていたこともあり、一時4.27%台に低下後の米国長期金利が再び一時4.29%台に上昇した債券利回りの実質的な日米金利差拡大の影響もあり、日本市場の高値後の円の利益確定売りと、再び主要通貨に対するドル買いが再開してドルは円相場で反発上昇し、今夜の英国ロンドン外国為替市場では、今夜18時35分頃には一時148円83銭付近に上昇する途中で、今夜17時の日本市場の東京終値を迎えた。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は148円58~59銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の147円84~85銭付近の前東京終値比では約74銭の円安ドル高になった。

今夜この後には、最新米国経済指標の発表予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に 3月の米国ニューヨーク連銀製造業景気指数と2月の米国輸入物価指数と米国輸出物価指数、22時15分に2月の米国鉱工業生産と米国設備稼働率、23時に3月の米国ミシガン大学消費者態度指数の速報値が発表される予定である。また、週末や来週の日米イベントを控えた持ち高調整の影響などにも注意が必要である。

一方、今日の欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は161円67~68銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の161円69~70銭付近の前東京終値比では約2銭の小幅な円高ユーロ安であった。

主な要因は、昨夕に欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 関係者のギリシャ中銀のストゥルナラス総裁のハト派発言があったほか、オランダ中銀のクノット総裁も、最初の欧州利下げが6月になるという自身の考えを示したことで、米国のインフレ指標を受けた米国長期金利上昇により欧州ユーロが売られた影響も、円相場に波及したほか、今日の夕方の春闘第1回集計賃上げ5.28%報道を受けた円買いで、ドルは買い戻されたものの、欧州ユーロは円相場で小幅安の終値をつけた。

ただし、欧州中央銀行 (ECB) のレーン専務理事は、米国CNBCテレビのインタビューで、「制約的な方針からの巻き戻しは、時間をかけて進める必要がある」と、やや慎重な姿勢を示していたことなどでは、欧州ユーロ買いの抵抗もあり、小幅域に留まった。

また、今日の午後16時45分に発表された欧州ユーロ圏のフランスの最新経済指標の2月の仏消費者物価指数 (CPI) 改定値も、前月比が前回と市場予想の0.8%を上回る0.9%で、前年同月比も前回と市場予想の2.9%以上の3.0%に上方修正されたことでは、欧州インフレの根強さも意識されたため、東京終値後の今夜18時台には円安ユーロ高に市場反転も見せている。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.0880〜1.0881ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0935〜1.0937ドル付近の前東京終値比で約0.55セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、先述の米国インフレ指標を受けた米国長期金利の上昇による、欧州ユーロなどの主要通貨に対するドル買いの影響が大きかった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は189円27〜33銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の189円27〜33銭付近の前東京終値比と同じ横ばいレンジであった。

主な要因は、今日の夕方の春闘第1回集計賃上げ5.28%報道を受けた円買いの影響があったが、実質的な債券利回りなどの日英金利差の影響やドルなどの主要通貨に対する円安の影響の波及もあり、今夜20時台の英国ロンドン外国為替市場では、円安ポンド高に転じている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年3月15日の日本時間(JST)20時49分(チャート画像の時間帯は、日本から時差で9時間遅れの英国ロンドン外国為替市場の冬時間 (GMT / JST-9) の11時49分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、サマータイム制のある英国市場の英国夏時間 (BST / JST-8) への変更は今月末の3月31日からであるが、米国市場では先週末に米国冬時間が終了し、今週から米国夏時間 (EDT / JST-13) で日本市場や英国市場との時差が1時間変わったことには注意が必要である。)

通貨ペア JST 20:49の為替レート 前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 148.59 〜 148.60 +0.75 (円安)
ユーロ/円 161.90 〜 161.92 +0.21 (円安)
ユーロ/ドル 1.0895 〜 1.0896 -0.0040 (ドル高)
英ポンド/円 189.56 〜 189.62 +0.29 (円安)
スイスフラン/円 168.45 〜 168.51 +0.49 (円安)
豪ドル/円 97.64 〜 97.68 -0.21 (円高)

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