マーケットコメント:EVに逆風?トランプ氏勝利でEVへの影響は?
東西FXマーケットコメント – 2024年11月08日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、米国大統領選挙に勝利したトランプ氏が、EVの販売促進廃止を訴えている件について、メインの輸出国である中国との関係なども踏まえて、その具体的な内容と市場への影響を解説します。メインテーマはEVへの逆風とゴールドの下落。
EVに逆風?トランプ氏勝利EVへの影響は?
11月6日、米国大統領選挙に勝利したトランプ氏は公約の一つとしてEVの販売促進の停止を訴えている。
トランプ氏が勝利したことでこの公約が実現される可能性は飛躍的に高まったと言える。これを受けて、フォルクスワーゲンなどEVに積極的な姿勢を見せているメーカーは大きなダメージを被ると考えている投資家もいるようだ。
Bloombergによれば、調査会社のグローバルデータは6日、トランプ氏の勝利を理由に2030年の米自動車市場に占めるEVの割合を33%から28%に押し下げた。
さらに、グローバルデータ自動車調査部門のジェフ・シュスター氏は「トランプ次期政権下では、EVの開発・販売は遅れることになるだろう」との見解を述べた。
このように、次期米国大統領がEVに関して否定的な姿勢を見せていることを鑑みると、EVの普及は今までの想定以上に時間がかかると考えられる。また、EVに強みを持つメーカーや、メインの輸出国である中国にとっては大きなダメージとなる可能性もあるだろう。
ゴールドテクニカル分析〜ゴールドの現況と今後の推移予測
以下の図はゴールドの日足チャートである。
この図(Investing.comより)を見れば、ゴールドは年明け以降ずっと上昇トレンドで推移していたものの、今週に入ってから大きく下落していることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、直近で25日移動平均線を下に突き抜けており、その後反発している。25日移動平均線が新しいレジスタンスとなってさらに下値を掘る可能性もある。さらに、5日移動平均線と25日移動平均線の間でデッドクロスが起こっており、それもまた下落する可能性が高い要因であると言える。
ファンダメンタルの観点では、トランプ氏が大統領選挙で勝利したことで、米国経済の更なる成長を織り込んだドル高が為替市場で進展しており、それに伴って現在ゴールドは下落していると考えることができる。
これらを踏まえると、ドル高はまだ続くと予測されることから、ゴールドはさらに下値を掘る可能性が高いと考えられるだろう。
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