東西マーケットコメント:米国大統領選挙直前!トランプトレードの行方は?
東西FXマーケットコメント – 2024年11月05日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、明日に控えている米国選挙について、マクロ経済の状況を踏まえつつ、その現況とマーケットへの影響を詳しく分析します。メインテーマは米国大統領選挙の現況と米国株式市場の動向。
【11月 5日】米国大統領選挙直前!トランプトレードの行方は?
11月5日、米国大統領選挙が本日のUS時間に迫っている。
最新の世論調査では、ハリス氏とトランプ氏は歴史的な接戦・均衡状態となっているように思われる。Bloombergによれば、トランプ氏が勝利した場合には、ドル買い・円売り、株高となり、ハリス氏が勝利した場合には、円高が進む可能性が高いとのこと。
トランプ氏は法人税の減税や、不法移民の取り締まり強化、規制緩和などを方針に掲げており、景気刺激から企業業績の向上、米国経済の強化などが起こると思われる。一方で、ハリス氏は食料品や住宅価格の引き下げなど、労働者を支援する政策をメインに掲げている。
このように方針の違いは大きく、どちらかが勝つかによって、米国政府の経済政策は全く異なる様相を呈すると思われる。また、現状どちらが勝つか全く分からない状況となっている。これらを踏まえると、その不透明性から、次期大統領が明らかになった瞬間、マーケットのボラティリティは大きく拡大する可能性がある。
このような歴史的な接戦は過去に例を見ないため、市場で何が起こるかを事前に予測すするのは非常に困難だ。よって、不確実性に備えたリスクヘッジは必須であると思われる。
S&P500テクニカル分析〜S&P500の現況と今後のトレンド予測
以下のチャートは、S&P500の1時間足チャートである。
このチャートを見れば、S&P500は今週の窓空け以降大きな動きはなく、レンジ相場を形成していることがわかる。
テクニカル分析的な観点では、75日移動平均線で下向きに転じつつあり、MACDは再びデッドクロスが生じつつある状態である。
ファンダメンタル的にも、本日米国大統領選挙があること、候補者二人の政策が全く異なっている一方で両者が歴史的な接戦となっており、結果の不透明性が非常に高いことなどを考えれば、その直前に多くの投資家が様子見に徹しているのは自然である。ただし、一度結果が明らかになると、その瞬間にボラティリティは跳ね上がることが予測される。
今週木曜日にはFOMCも控えている。これらを考えれば、今週米国株式市場は大きく荒れるだろう。それに備えたリスクヘッジは必須であると思われる。
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