東西FXマーケットコメント – 2024年12月19日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、先ほど発表された日銀の政策金利据え置きとFRBの0.25pt利下げに関して、マクロ経済の状況を踏まえつつ、その内容と今後の動向を分析していきます。メインテーマは日米両中央銀行の動向と、ドル円のテクニカル分析。
【12月19日】日銀は政策金利据え置き!FRBは0.25pt利下げ発表!
本日19日、FRBによる政策金利の0.25pt引き下げ、日銀による政策金利の据え置きが発表された。
本日行われたFOMCでは、FRBが0.25ptの追加利下げを発表した。FRB総裁であるパウエル氏はその後の会見で、「政策金利を調整する上で、今後はより慎重となるべきだ」と発言。2025年以降の利下げペースの鈍化が示唆された。
一方で、今朝の日銀の政策会合では、日銀は政策金利を現状の0.25ptで据え置くことに決定。これを受けてドル円は大きく上昇し、154円台を突き抜け、155円台に到達した。
Bloombergによれば、Standard Chartered Bankの江沢福紘フィナンシャルマーケッツ本部長は、「FOMC、日銀ともに予想通りに終わり、円安ドル高を見始めたところだ」と指摘した上で、ドル円は156円75銭を試す可能性があるとコメント。
これらの結果から、2025年以降円安はさらに強まる可能性がある。トランプトレードとFRBによる利下げペースの鈍化も相まって、ドル円はさらに上値を更新しそうだ。
以下の図(Yahoo Finance.comより)はドル円の1時間足チャートである。
この図を見れば、ドル円は直近かなり強い上昇トレンドを迎えていることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、75日移動平均線は上向きに転じつつあり、25日移動平均線と75日移動平均線の間でゴールデンクロスが形成されている。オシレーター指標に関しては、RSIは買われすぎゾーンに近づきつつある一方で、MACDは中立を保っている。
ファンダメンタルの観点では、FRBによる今後の利下げペース鈍化の示唆、日銀による金利据え置きを踏まえると、この上昇は自然であると言える。一方で、本日15:30には上田総裁の会見を控えており、そのコメントによってはマーケットのトレンドは変わる可能性がある。
これらを踏まえると、上田総裁のコメントによる変動も踏まえて、今日1日ドル円のボラティリティは急拡大することが予測される。よって、ドル円をトレードする場合には注意が必要である。
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