東西FXマーケットコメント – 2024年11月06日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、NVIDIAの時価総額が再び世界トップとなった件について、その背景とテックセクターの動向を分析します。メインテーマは復活貴重にあるテックセクターと1ヶ月単位で見たS&P500のセクター別パフォーマンス分析。
【11月 5日】NVIDIAが再び時価総額トップに!テックセクター復活?
11月5日、NVIDIAの株式時価総額がAppleを上回り、再び世界トップとなった。
NVIDIAの株価は2.9%高くなり、現在は140ドル付近で推移している。時価総額は約3兆4300億ドルで、Appleの3兆3800億ドルを上回った。Bloombergによれば、今年に入ってからNVIDIAの株価は128%上昇しており、時価総額は2兆2000億ドル増加しているとのこと。
先週以前から米国上場企業の決算発表が続いており、テックセクターのパフォーマンスが回復してきている。テックセクターの中でも、Magnificent 7は持続的なAI需要もあって、景気変動に左右されにくいディフェンシブ銘柄としても機能すると最近言われている。
直近の雇用統計が非常に悪化したことを受けて、リスクオフの機運が一時的に高まっている今、Mag7のような超巨大IT企業の安定したキャッシュフローはリスクヘッジ先として魅力的と捉えられているようだ。
セクター別S&P500リターン分析〜セクターごとの現況と今後の予測
以下の図は1ヶ月単位で見たS&P500のセクター別パフォーマンスランキングを示している。
この図を見れば、1ヶ月ごとのパフォーマンスではテックセクターは3番目に高い1.25%となっていることがわかる。1位はConsumer Discretionaryであり、そのリターンは3.08%、2位はFinancialsでそのリターンは3.05%である。
今年の夏以降、リスクオフと継続するAI需要からUtility SectorやReal Estateが高いパフォーマンスを発揮していたものの、10月のパフォーマンスで見ると、これらは5位、11位と少し軟調となっている。
先週発表された10月雇用統計が予想以上に悪かったことを考えても、一時的にリスクオフの機運が高まる可能性がある。そうなった場合、MAG7を中心とするテックセクターのパフォーマンスが相対的に上昇する可能性がある。中でも、NVIDIAのような半導体企業は、AI需要の底堅さから、リスクオフ局面でも経営が安定し、株価の持続的な上昇が期待されるだろう。
米国選挙によるマーケットの不安定性拡大もある今、テックセクターは短期的にますます魅力的になるのではないだろうか?
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