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FXニュース:日金利維持も利上げ方向

FXニュース:日金利維持も利上げ方向

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FXニュース:日金利維持も利上げ方向

FXニュース:日金利維持も利上げ方向

東西FXニュース – 2024年10月31日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ADP雇用市場予想以上
  • 金利据え置き予想復活
  • 日銀政策金利を現状維持
  • 日銀見通しは利上げ方向
  • 金利警戒で日米株価下落
  • 欧大幅利下げ予想が後退
  • 英経済見通し上方増税
  • 米PCEと明日米雇用統計

今日2024年10月31日木曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の153円62銭付近から、円の高値でドルの安値の152円5銭付近の値幅約1円57銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円20〜23銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の153円31〜32銭付近の前東京終値比では約11銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の英国ロンドン外国為替市場では、明日の米国雇用統計を控えたイベントリスクが意識され、結果次第では米国大幅利下げの可能性を排除できないことから、昨夜19時台には米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.218%付近に急落したため、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響が続いていたほか、昨夕の欧州市場で発表されていた欧州ユーロ圏主要国のドイツやフランスの7〜9月第3四半期の国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) の速報値が市場予想以上であったことに続き、昨夜19時頃に発表された欧州ユーロ圏総合の重要経済指標である同第3四半期欧州域内総生産 (GDP) の速報値も市場予想を上回ったことから、欧州景気減速懸念が緩和され、ドルに対する欧州ユーロの買い戻しが入った外貨影響も対ドル円相場に波及し、昨夜20時23分頃にドルは円相場で一時152円78銭付近に下落し、欧州英国市場および日通しの円の高値でドルの安値を記録していた。

低下後の米国長期金利が反発を見せ始め、昨夜20時45分頃の一時4.236%付近に向けて下げ幅を縮めていたことでは、欧州英国市場の安値後のドルにも買い戻しが入り、ドル円は153円台に反発しており、欧州英国市場の後半の昨夜21時から参入した米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時153円3銭付近の始値になった。

昨夜21時15分には、明日の10月の米国雇用統計を前にして注目度が高まってきていた先行の米国雇用関連の最新重要経済指標の10月の米国ADP (Automatic Data Processing) 雇用統計の発表があり、前回の14.3万人が前回15.9万人に上方修正された上で市場予想の11.4万人を倍以上も上回る23.3万人に上振れしたことでは、発表時に米国大幅利下げ予想が後退して次回の米国金利据え置き予想値が復活し、米国長期金利の上昇に伴う債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差縮小時の円売りドル買いの影響で、ドルは円相場で一時153円49銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録したほか、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は昨夜21時20分頃には一時4.264%付近に上昇しており、その後にも10分以上も高利回りを維持する高止まりを見せた。

続いて、昨夜21時30分に発表された米国景気関連の最新重要経済指標の7〜9月第3四半期の米国実質国内総生産 (GDP) の速報値は前期比年率が前回と市場予想の3.0%を下回る2.8%であったが、同時発表だった同四半期の米国GDP個人消費の速報値では前期比年率が前回の2.8%と市場予想の3.3%を上回る3.7%に上昇しており米国消費の底堅さが市場で意識されたほか、同じく発表された同四半期の米国コアPCE (Personal Consumption Expenditures / 個人消費支出) の速報値も前回の2.8%よりは鈍化したものの市場予想の2.1%を上回る2.2%であったことでは、ドルは円相場で底堅い値動きを見せたほか、米国長期金利も昨夜21時35分頃まで一時4.264%付近の高止まりを続けた。

市場後半が同時進行中の欧州市場でも、昨夜22時に欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新インフレ指標の10月の独消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の速報値が発表され、前月比が前回の0.0%と市場予想の0.2%を上回る0.4%で、前年同月比も前回の1.6%と市場予想の1.8%を上回る2.0%に上昇し、欧州インフレの根強さを見せたことでは、先行の景気指標でも後退していた次回の欧州大幅利下げ予想がさらに後退したため、欧州ユーロの買い戻しが対ドルで入った影響が再び対ドル円相場に波及したことでも、ドルは円相場で米国市場の高値後の利益確定売りや持ち高調整に加えての外貨影響で反落に転じたほか、米国ニューヨーク債券市場では米国長期金利も高止まり後の低下に転じ、昨夜23時前頃に米国10年債の利回りが指標の米国長期金利が一時4.217%付近に向けた再急落を見せると、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の金利差トレードの円買いドル売りの影響も重なり、昨夜22時57分頃にドルは円相場で一時152円86銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、昨夜23時には最新米国経済指標の9月の米国住宅販売保留指数が発表され、前月比が前回の0.6%と市場予想の1.0%を大幅に上回る7.4%に上昇し、前年同月比も前回マイナス圏だった-4.3%と市場予想の-1.0%を上回るプラス圏の2.2%になったことでは、すぐにドルの買い戻しが入り始めて円相場で反発を始めたほか、米国ニューヨーク債券市場でも安全資産の米国債売りの影響で債券価格低下に伴う利回り上昇が起き、米国長期金利が今朝5時45分頃の一時4.305%付近に向けた再上昇を始めた日米金利差トレードの影響もあり、午前4時18分頃と午前5時57分頃にはドルは円相場で一時153円43銭付近に再上昇していた。

この日の米国経済指標を受けて、金利先物市場のデータを基に米国政策金利フェデラル・ファンド (FF / Federal Funds) レートの市場予想値を算出することで有名な米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange) グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、来週の11月6〜7日に開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Reserve Board) での米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ幅の市場予想値は0.25%の米国小幅利下げ予想値は一時95.2%付近と市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢の推移を継続していた中でも、一部のタカ派の次回の米国金利据え置き予想値が昨日の夕方の0%付近から復活して一時4.8%付近に上昇し、その一方で昨夕には米国雇用統計のイベントリスクへの警戒感から結果次第では米国大幅利下げ予想が排除できないと一時は1.1%付近に復活していたものが後退して0%付近の圏外値に低下したことなどが影響を及ぼし、米国長期金利の一時4.3%台に向けた再上昇が起きていた。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、米国利下げペースの鈍化予想と米国長期金利の上昇を受けた金利への警戒感から、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株30種平均 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) と米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) が下落の終値をつけたことでは、株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) では低リスク通貨の円買いの抵抗も混ざったが、米国ニューヨーク債券市場では、米国経済のソフトランディング (Soft landing / 軟着陸) 期待の安全資産の米国債売りだけでなく、来週11月5日の米国大統領選挙を前にした米国インフレ再燃への警戒感による米国債売りも起きており、今朝6時頃のニューヨーク終値時点の米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は一時4.303%付近と4.3%台の高利回りであった影響では、この時間のドルは円相場で153円42銭付近のニューヨーク終値に向けた。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の153円49銭付近から、円の高値でドルの安値の152円86銭付近の値幅約63銭で、今朝6時頃の米国夏時間のニューヨーク終値は153円42銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の153円36銭付近と比べると約6銭の小幅な円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場時間に続いて今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時153円23銭付近の始値であったが、今朝9時55分の日本市場の仲値決済では、日本企業の輸入実需の円売りドル買いが優勢で、今朝9時57分頃にドルは円相場で一時153円58銭付近に飼われていた。

今日の正午前後に予定されていた昨日から今日までの日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合の結果発表が午前11時48分頃にあり、日銀が市場予想通りに日本の政策金利無担保コール翌日物レートを0.25%で現状維持する金利据え置きを決定し、前回の9月会合に続き連続で0.25%の現状維持をしたことを受けては、当面の間の金利差予想などの影響があり、発表時に対ドルの円相場は一時153円62銭付近に下落し、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

同時発表の日銀の経済・物価情勢の展望リポートにも、今後の金融政策運営について、「米国をはじめとする海外経済の今後の展開や、金融資本市場の動向を十分注視し、経済・物価の見通しやリスクに及ぼす影響を見極めていく必要がある」と追記され、日本国内の政治がハング・パーラメント (Hung parliament / 宙吊り議会) の不透明さがあることに加えて、来週の米国大統領選を控えた不確実性への警戒感もあり、金融市場もなお不安定なことなどが影響を及ぼし、9人の金融政策委員が全員一致で決定したことが意識されていた。

日銀の展望リポートの見通しでは、日本の消費者物価指数の生鮮食品を除くコアの前年度からの上昇率は、2024年度が2.5%、2025年度と2026年度はいずれも1.9%と、2024年度と2026年度は以前の7月の展望リポートと同水準で、来年の2025年度は0.2ポイント下方修正されたが、今年の2024年度が2.5%と目標の2%を上回り続けていることもあり、日銀は、「経済・物価見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と、今後の追加利上げ方向を維持していることを受けては、市場では次回12月18〜19日の日銀会合などでの今後の追加利上げ予想が浮上し、主要通貨に対する円の買い戻しが入り始めて、円相場が反発を始めた。

今日の東京株式市場では、今朝早朝までの米国主要株価三指数の下落を受けて今日の日経平均株価はマイナス圏で始まっていたが、日銀が今回の金利維持後にも今後の追加利上げ方向を維持したことから、金利警戒感による株売りで今日の午後に日経平均株価が下げ幅を広げて大幅安になり、午後15時台に3万9081円25銭の終値をつけ、前日比196円14銭安の大幅安で大引けすると、日米株価下落時のリスク回避のリスクオフでも国内第一安全資産の低リスク通貨の円が他の主要通貨に対して買われたため、午後15時4分頃にはドルは円相場で一時152円74銭付近に下落していた。

午後15時30分頃から日銀 (BoJ) の植田和男総裁の定例記者会見の発言が注目される中で、一部メディアが「時間的余裕」という発言を牽制する記事などを配信していたが、記者質問でも「時間的余裕はあるか」との質問が出ていたが、植田総裁は「金融政策は毎回の会合で判断する」など、円売り要因となった以前の様な「時間的な余裕がある」などのハト派寄り発言を避けたタカ派寄りの発言をしたことから、市場での日銀の今後の追加利上げ予想による円買いが続き、「過去と比べると、為替の変動が物価に影響を与える面がある」ことや、「経済・物価見通しが実現していくとすれば、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と展望リポートで円買い要因となっていたフレーズを繰り返したことから、午後15時51分頃と午後16時0〜2分頃にかけて対ドルの円相場は一時152円5銭付近に上昇し、 今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

夕方からの欧州市場の参入では、午後16時45分頃の時間外の米国債券取引で米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が低下後に一時4.288%付近に反発したことでは、欧州ユーロなどからのドルの買い戻しの抵抗が入ったが、今夜17時頃に向け米国長期金利は一時4.280%付近に再び低下したことから、ドルは円相場で再び反落したため、今週から英国冬時間で17時の東京終値付近から参入する英国ロンドン外国為替市場の始値直後の一時153円20〜23銭付近の前日同時刻比で円高ドル安の今日の東京終値を迎えていた。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円20〜23銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の153円31〜32銭付近の前東京終値比では約11銭の円高ドル安になった。

また、今日の東京終値後の今夜17時32分頃の英国ロンドン外国為替市場では、今夜17時47分頃の一時4.274%付近に向けた米国長期金利の更なる低下があったことでは、今夜17時32分頃にドルは円相場で一時151円92銭付近に下落したが、その後には米国長期金利が反発し、今夜18時32〜34分頃に一時4.304%付近に上昇するとドルの買い戻しも入り始めたが、米国長期金利が再反落を交えていたことはやや抵抗になっている。

今夜この後の米国市場では最新米国重要経済指標などの発表予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に 9月の米国個人消費支出 (PCE) とPCE物価指標の米国PCEデフレーターとPCEコア・デフレーターと9月個人所得と、7〜9月第3期四半期の米国単位労働コストと、前週分の米国新規失業保険申請件数と米国失業保険継続受給者数が同時発表されるイベント時間があり、続いて22時45分に10月の米国シカゴ購買部協会景気指数などが発表される予定である。

また、明日の金曜日の夜の最新米国重要経済指標の米国雇用統計を控えており、世界の政治影響や中東情勢などの世界ニュースに加えて、決算報告期の米国株式・債券・コモディティなどの市場の為替相場への影響なども、世界のFXトレーダー達が引き続き注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は165円32〜34銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の165円88〜90銭付近と比較すると約56銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、日銀の今後の利上げ方向の維持が意識された主要通貨に対する円買い要因に加えて、今日の日経平均株価が大幅安になり、リスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いでも欧州ユーロや英国ポンドが売られやすかった。

その影響もあり、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は197円79〜85銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の199円50〜56銭付近と比較すると約1円71銭の大幅な円高ポンド安であった。

また、昨夜には英国ポンドが英国新政権後初の英国経済見通しやインフレ目標が上方修正されたことでは買われたものの、増税案を受けては利益確定売りや持ち高調整に転じていたことから、今日の日銀の金利維持後の今後の利上げ方向の維持で円買いが入ったことで欧州ユーロよりも英国ポンドの方が前日比で大幅安になっていた。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0859〜1.0861ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.0824〜1.0826ドル付近と比較すると約0.35セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、今夜の米国重要経済指標や明日の米国雇用統計を控えたイベントリスクの影響もあり、世界的な安全資産の米国債買いで米国長期金利の低下時には持ち高調整のドル売りが入りやすくなっていた。

また、米国経済だけでなく欧州経済にもソフトランディングの可能性が意識されており欧州ユーロ圏のインフレにも根強さが見られたことで、欧州大幅利下げ予想が後退し、月末要因もあり、対ドルで欧州ユーロが買い戻されていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年10月31日の日本時間(JST)21時6分(チャート画像の時間帯は、10月最終日曜日に英国夏時間が終了し、来年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) になった英国ロンドン外国為替市場の英国冬時間 (GMT / JST-9) の12時6分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場では11月の第1日曜日から来年3月の第2日曜日が米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) になるため、2024年11月3日まではまだ米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっており、今週の世界市場では、欧州市場と英国市場はすでに冬時間であるが、米国市場はまだ米国夏時間である。)

通貨ペア JST 21:06の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 152.75 〜 152.76 −0.56 (円高)
ユーロ/円 166.06 〜 166.07 +0.18 (円安)
ユーロ/ドル 1.0869 〜 1.0871 +0.0045 (ドル安)
英ポンド/円 198.17 〜 198.23 −1.33 (円高)
スイスフラン/円 176.43 〜 176.49 −0.35 (円高)
豪ドル/円 100.35 〜 100.39 −0.25 (円高)

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