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FXニュース:為替介入警戒感を再意識

FXニュース:為替介入警戒感を再意識

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FXニュース:為替介入警戒感を再意識

FXニュース:為替介入警戒感を再意識

東西FXニュース – 2024年6月25日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日欧株価上昇リスク選好
  • FRB高官の利下げ示唆
  • 五十日月末決算の円買い
  • 日経平均株価の大幅続伸
  • 国内20年債入札が順調
  • 仏選挙前のユーロ買戻し
  • 欧株上昇後反落の調整も

今日2024年6月25日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の安値でドルの高値の159円70銭付近から、円の高値でドルの安値の159円19銭付近の値幅約51銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円終値は159円48〜49銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の159円68〜69銭付近の前東京終値比では約20銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) のマーケット・トレンド動向の分析は、まず昨日の日本市場終了後の昨夜19時7分頃の英国ロンドン外国為替市場では、この時間の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が上昇トレンドであったにも関わらず、昨日の日本市場でも日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の円安牽制が続き、先日の米国政府の為替操作監視対象リストに日本が追加されてからも必要であれば為替介入を継続する姿勢であったことから、米国市場開始前の英国市場では日本市場終了後で日本企業に影響の少ない海外市場時間をターゲットとした為替介入への警戒感が再び高まり、早期の利益確定や持ち高調整でストップロス (SL / Stop Loss) を引っ掛けたドルの円相場での瞬時の急落を受けて、ドルは円相場で一時158円75銭付近の日通し安値を瞬時記録したが、米国長期金利上昇時の日米金利差拡大により、同じ1分間の値動きの中ですぐに159円台に買い戻されて瞬時に反発し、昨夜21時頃から米国ニューヨーク外国為替市場が参入した時の対ドル円相場は一時159円46銭付近の始値であった。

しかし、昨夜の米国経済専門チャンネルのCNBCテレビに米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の米国シカゴ連銀のオースタン・グルーズビー総裁が出演し、米国のインフレについて「改善が見られるであろうと、密かに楽観している」と発言したほか、「米国のインフレに関するここ1カ月に観測された様な鈍化データが更に数カ月続き、米国の実体経済の他部分のインフレ圧も鈍化する場合には、今までのような景気抑制的な金融政策を維持すべきなのだろうか、という疑問を持ち始めざるを得なくなる」と、今後の米国利下げ転換を示唆するハト派寄りの見解を示し、「米国のインフレ率が目標の2%に向けているという確信をもう少し強められことを期待している」と、米国インフレへの警戒感の緩和と、早ければ数ヶ月後の今年年内の利下げ転換に前向きなハト派発言があったことで、昨夜の米国ニューヨーク外国為替市場の開場直後の昨夜21時10分頃と一時4.277%付近にまで上昇していた米国長期金利は、昨夜22時50分頃の一時4.256%付近に向けて反落したため、日米金利差縮小時の円買いドル売りが起き、昨夜22時29分頃にドルは円相場で一時159円32銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、同グルーズビー総裁は、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) での投票権は持たないものの、米国の景気抑制的な金融政策に対し、先日に欧州景気懸念の影響もあって欧州利下げを実施した欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) との先進国の金融政策の違いや状況などについても言及し、「あまりにも長期間に渡って、必要以上の景気抑制策を継続すれば、米国の実体経済に何が起きているかについての憂慮をし始めざるを得なくなるだろう」とも警告しており、インフレ以外の景気減速の兆候が見え始めている経済にとって、高金利政策金利の誘導目標が適切かどうかを検討する必要があるとも話していた。

ただし、米国利下げ転換に関しては、今後数ヶ月間の米国インフレなどの「データ次第」でもあるために、具体的な米国利下げ開始時期については言及せず、「失業保険申請件数が増え、失業率が徐々に上昇し、他の経済指標の多くがパンデミック (Pandemic / 世界的大流行) 以前の基準まで落ち着くと、個人消費の弱さが見られるようになる」ことなどから、以前の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の後の定例記者会見で米国連邦準備制度理事会 (FRB) のジェローム・パウエル議長もスローガンにしていた「物価安定と雇用最大化」(Price stability and maximum employment) という2つの責務のバランスを取ることについても更に考える必要があるとしていたことでは、米国長期金利は一時低下後にも反発を始め、深夜24時30〜40分頃には4.272%付近に戻して高止まりを続けたため、債券利回りを受けた日米金利差拡大による円売りドル買いでドルは円相場で反発上昇し、深夜24時49分頃には一時159円75銭付近の高値圏に達したほか、午前1時過ぎにも同じく4.272%付近になったため、午前1時56分頃にドルは円相場で一時159円76銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、午前3時頃からは次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の米国サンフランシスコ連銀のメアリー・デイリー総裁の発言もあり、「米国経済に混乱を生じさせることなく、物価安定を完全に回復するための取り組みを続けなければならないことに注意する必要がある」と発言し、「私達が直面しているリスクは、インフレだけではない」と、「将来的な労働市場の減速が、失業率の上昇につながる可能性がある」と警告する一方で、「米国のインフレが緩やかに鈍化し、米国労働市場がゆっくりと再均衡化していく状況が続けば、期待通りに金融政策を正常化していくことができる」と指摘したが、「このところの米国経済指標は心強いが、持続可能な物価安定化に向けて、実際に進展しているかどうかは分からない」、「必要のない時に予防的な措置を早計に取らないことはとても重要で、必要のない時に予防的な措置を取れば、インフレ率は3%のままになる」としており、現時点では米国労働市場は堅調なため、予防的な早期利下げの必要性はないと、年内に何回米国利下げを行う必要があると考えているかについては言及せず、もしも米国のインフレ抑制が期待外れになった場合の長期的な金利据え置きや、米国労働市場が予想以上に軟化した場合の利上げなどにも言及していたことでは、複数の高官達が利下げについて言及したものの、ハト派発言と共にややタカ派的な意見も混ざっていた。

一方では、昨日の日本市場の日経平均株価の大幅高を受けたリスク選好のリスクオン (Risk-on) の流れに続き、昨夜の欧州英国市場でも欧州ユーロ圏主要国のドイツやフランスの欧州主要株価が上昇して終値をつけたため、リスク選好市場に強い欧州ユーロが買い戻されて、低リスク通貨の円や世界的に流動性が高い安全資産でもあるドルに対して欧州ユーロが上昇していた影響も他の主要通貨である円やドルにも波及していた。

しかし、昨夜の米国ニューヨーク株式市場では、米国主要株価三指数の中では米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) は前営業日比で大幅高の終値に向けたものの、米国S&P500種 (Standard and Poor’s 500 index) は前営業日比で小幅安になり、米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は前営業日比では大幅安の終値に向けたことでは、米国市場の終盤にはドルからでも買える安全資産の米国債が買われた影響があり、米国長期金利は米国ニューヨーク債券市場の終値時点には4.234%付近と再び低下していたため、日米金利差縮小時と低リスク通貨の円買いの需要もあったことは、為替介入警戒感が最意識される中での対ドル円相場の抵抗要因となった。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の159円32銭付近から、円の安値でドルの高値の159円76銭付近の値幅約44銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は159円62銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の159円80銭付近と比べて約18銭の円高ドル安をつけていた。

今朝8時50分には日本の最新経済指標の5月の日本企業向けサービス価格指数が発表されたが、前年同月比は前回の2.8%が前回2.7%に下方修正されたことに加えて市場予想の3.0%を下振れする2.5%に低下したことでは、国内インフレ鈍化は日本銀行 (日銀 / BoJ) の追加利上げ予想を後退させるために円相場が下落し、この早朝のアジア・オセアニア市場時間に続いて今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時159円70銭付近の始値で、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

今朝の日本市場では、今日は25日で今月6月の最後の5と10が付く日本の貿易企業の決算日が集中しやすい「五十日」 (ごとおび / ゴトーび) にあたるため、日本の輸出企業の円買いドル売りが優勢になり、今朝9時55分の日本市場の仲値決済の後の今朝10時5分頃にドルは円相場で一時159円19銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、今朝の東京株式市場でも日経平均株価が一時は前日比で低下していたのがこの今朝10時過ぎ頃だったため、低リスク通貨の円買い需要があったことや、今朝の日本市場の時間外の米国債券取引でも今朝11時台の一時4.233%付近に向けて米国長期金利が一時的に低下していたこともこの値動きに影響を与えていたが、市場安値からはドルの買い戻し意欲も強く、その後の日経平均株価も反発上昇に向かい、午後には前日比で大幅高に転じたことでは、昨日に続いての大幅続伸で再びリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りでドルや欧州ユーロなどが買われて上昇した。

今日は日本の国内20年債の入札もあり、順調に終えたことで利回りが低下したことも、午後の米国長期金利の反発上昇の影響もあって、債券利回りを受けた日米金利差トレードのドルの円相場での買い戻しに影響を与えていた。

午後15時には日経平均株価は上昇幅を広げ、3万9173円15銭の終値と、前日比368円50銭高の大幅続伸で大引けしたことでも、低リスク通貨の円はフランスの選挙前の買い戻しなども入っていた欧州ユーロに対して売られていた影響が対ドル円相場などに波及していたが、欧州ユーロに対しては世界的な流動性の高さから安全資産でもあるドルも円同様に売られていたことでは、円相場への影響は限定的な面もあり、昨夜の米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の発言の影響による米国高金利長期化予想の後退や、日本政府と日銀 (BoJ) の為替介入警戒感が最意識されていたことは、円相場で反発後のドルの上値を抑えていた。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は159円48〜49銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の159円68〜69銭付近の前東京終値比では約20銭の円高ドル安になった。

今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表や次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官達の発言予定と米国債入札予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜20時頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) のボウマン理事の発言予定、今夜22時に4月の米国住宅価格指数と4月の米国S&P/ケース・シラーの米国住宅価格指数、今夜23時に6月の米国消費者信頼感指数と6月の米国リッチモンド連銀製造業指数、25時頃から同じく次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官のクック理事の発言予定、26時に米国2年債入札、27時10分頃から同じく次回の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) のボウマン理事の発言予定などを控えている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は171円6〜7銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の171円5〜7銭付近と比較するとほぼ横ばいレンジに近い約0〜1銭の僅差の円安ユーロ高であった。

主な要因は、昨日の日欧株価上昇のリスク選好のリスクオンで欧州ユーロが低リスク通貨の円や世界的な流動性が高い安全資産のドルに対して買われやすかったことや、今日の日経平均株価も大幅続伸して低リスク通貨の円やドルから欧州ユーロが買われやすかったが、今日に午後から始まった今日の翌欧州市場では、今夕の欧州株式市場で欧州主要株価が反落も見せたことでは、フランスの選挙を控えた欧州ユーロの買い戻しが進む一方で、低リスク通貨の円買い需要も混ざったことなどでは、前東京終値比で横ばいに近い値動きも見せていた。

しかし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、欧州主要株価の反落などを受けたリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で低リスク通貨の円が買われた影響もあり、小幅な円高ユーロ安にも転じている。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0725〜1.0727ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.0710〜1.0714ドル付近と比べると約0.15セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、先述の昨夜の日欧株価上昇時のリスクオンのドル売りや、欧州ユーロの買い戻しは、世界的な流動性の高さからドルに対しての方が今日の東京終値では顕著に出ていた。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は202円33〜39銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の202円9〜15銭付近と比べて約1円24銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、今日の日経平均株価の大幅続伸を受けたリスクオンの低リスク通貨の円売りでは英国ポンドも買われやすかったが、今夜17時の東京終値後には、欧州主要株価反落の影響もあり英国FTSEもやや反落を見せていたことでは、やや上昇幅を縮めている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年6月25日の日本時間(JST)19時37分(チャート画像の時間帯は、3月最終日曜日から英国夏時間 (BST / British Summer Time) に1時間時差変更され、日本から時差8時間遅れになった英国ロンドン外国為替市場の英国夏時間 (BST / GMT+1 / JST-8) の11時37分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場でも3月第二日曜日から、米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっている。)

通貨ペア JST 19:37の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値
ドル/円 159.37 〜 159.39 -0.31 (円高)
ユーロ/円 170.89 〜 170.91 -0.16 (円高)
ユーロ/ドル 1.0721 〜 1.0723 +0.0016 (ドル安)
英ポンド/円 202.15 〜 202.21 +0.06 (円安)
スイスフラン/円 178.48 〜 178.54 -0.17 (円高)
豪ドル/円 106.09 〜 106.13 -0.15 (円高)

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