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FXニュース:米シカゴ連銀エバンス総裁発言で米利上げ幅加速期待が一時減退

FXニュース:米シカゴ連銀エバンス総裁発言で米利上げ幅加速期待が一時減退|

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FXニュース:米シカゴ連銀エバンス総裁発言で米利上げ幅加速期待が一時減退

FXニュース:米シカゴ連銀エバンス総裁発言で米利上げ幅加速期待が一時減退

東西FXニュース – 2022年5月18日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長は米金融引き締め継続強調
  • 欧中銀(ECB)利上げ予想と北欧二カ国NATO加盟で対露ユーロリスクも
  • 英国物価指数で英中銀(BoE)の利上げ継続予想が減退しポンド下落

今日2022月18日の水曜日の東京外国為替市場のFXの円相場の為替レートは、9時から17時までの東京外為取引時間の円の安値が129円45銭前後から高値128円95銭前後の値動き幅50銭程で、今夜17時の東京市場終値は129円32銭前後で、同時刻の前日比で約8銭の円高ドル安であった。

今朝早朝は前日比で円安であったが、今日の日本市場の取引時間に前日比で円高になった理由は、まず昨夜から今朝早朝までの米国ニューヨーク市場時間に発表された米小売売上高が堅調であったことと、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)誌主催イベントの講演で、米国の政策金利を中立金利以上に利上げすることを「必要ならば、全く躊躇しない」と発言し、米利上げ予測につられて米長期金利が上昇し、日米金利差拡大予想によるドル買いの円売りが優勢であった。

ニューヨーク市場では米株式も回復上昇し、米株安時のリスク回避で買われた低リスク通貨の円が売られた影響も出た。そのため、今朝9時には今日の円の安値の129円45銭付近になっていた。

しかし、今日は米国シカゴ連邦準備銀行エバンス総裁が「現在の0.5%幅の利上げから、7月か9月には0.25%の小刻みな利上げ幅に移行する可能性が高い」と発言したことがニュースとなり、米利上げ幅加速への期待値が減退してのドル売りが起き始めた。

長期金利も一時下がってきたことから日米金利差での円安要因が一時軽減し、朝の今日のドルの高値圏での利益確定のドル売りで円が買い戻されていき、特に朝10時の仲値決済の頃からは日本の輸出大企業のまとまったドル売りの円買いが活発になった。また、今日発表の1~3月の国内総生産GDP)がコロナ影響等で1%減だったために、一時円が売られた後に国内市場を支える動きで円が買い戻されたりもして、13時半頃には今日の円の高値の128円95銭付近に達した。

ただし、そこからは安値でドルが買い戻され始め、午後に時差で朝の欧州英国市場が参入してくると、今日はロシアのウクライナ侵攻をきっかけに欧州ユーロ圏の北欧フィンランドスウェーデン北大西洋条約機構NATO)加盟申請で、ロシアが反発しており、先日もロシア隣接地域のあるフィンランドへの電気供給をロシアが止めたりする事件も起きていたことから、地政学的リスクへの警戒でユーロ売りでの安全資産のドル買いの影響もあり、夕方にはドルは円に対する下げ幅を縮めていた。

ユーロは、昨夜の欧州市場で欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのオランダ中央銀行総裁が7月に0.25%の利上げを示唆し、欧州インフレの状況次第ではより大幅な利上げ幅の可能性も排除しないと発言したことで、欧中銀の利上げ予想から円やドルに対してユーロが買われた影響が残っており、今日は先述の北欧2カ国の北大西洋条約機構NATO)加盟でのユーロリスク売りの安全資産ドル買いの動きはあったものの、今日もレーン・フィンランド中央銀行総裁が「ECBはマイナス金利から早く脱却する必要がある。最初の利上げは夏に実施される可能性が高い」と発言しており、今夜17時の東京終値では、135円96~99銭で前日比べ58銭の円安ユーロ高であった。

ユーロは先日には一時は記録的な安値をつけていた対ドルでも、今日17時の東京終値では1.0514~15ドルで同時刻の東京終値前日比で0.51セントのドル安ユーロ高だった。また、今夜18時に速報で発表のあった欧州ユーロ圏の4月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)も前年同月比で前回と予想通りで、欧中銀への利上げ期待が継続していた。

英ポンドは、昨夜のロンドン市場では英国中央銀行イングランド銀行BoE)の利上げ継続期待からポンド買いが起きていたが、今日は利益確定売りなどで下げており、今日15時頃に速報で発表された最新の4月の英国物価指数が、前月比で前回5.2%(改訂4.6%)と大きく上がっていた生産者物価指数が今回は1.1%で、予想の1.2%ほどの上昇率ではなく、一方で小売物価指数や消費者物価指数は予想通りまたは予想以上に上がっており、生産者の過剰な料金上乗せ継続などもインフレによる消費低迷を招いている可能性があることが分析できた。

そのため、英中銀(BoE)によるインフレ抑制目的での利上げ継続予想がやや減退し、15時に161円台前半だった英ポンドは、16時半頃には160円台前半に達するまで大きく売られており、今日17時の東京終値も160円28〜34銭で前日比1円25銭の大幅な円高ポンド安になった。また、今夜その後の時差で朝の欧州英国市場でも、同様の傾向が見られ、今夜18時頃には159円85銭付近に下げていた。

オーストラリアドルも、今日発表された1〜3月期豪賃金指数が前期比+0.7%と前年比+2.4%の予想以下だったことが原因で、91円台の高値から90円台まで下げており、今夜17時の東京終値時にも90円64〜68銭で、前日比23銭の円高豪ドル安であった。

今日の東西F Xニュース執筆終了時の2022年5月18日の日本時間(JST)19時14分(英国夏時間(GMT+1)11時14分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

 

通貨ペア JST 19:14の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 129.11 〜 129.13 -0.28(円高
ユーロ/円 135.91 〜 135.93 +0.53(円安)
ユーロ/ドル 1.0525 〜 1.0527 +0.0062(ドル安)
英ポンド/円 160.33 〜 160.39 -1.20(円高
スイスフラン/円 129.64 〜 129.70 -0.50(円高
豪ドル/円 90.71 〜 90.75 -0.16(円高

 

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