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東西FXリサーチ – 売られる英ポンド、EUとの合意否で10%下落か

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文/安藤麻矢 – 東西FXリサーチチーム

英国ポンドの売りが進んでいる。イギリスはEU欧州連合)と合意なく離脱した場合の金融サービスの規制案の検討も進める態勢をとっていることから、市場の行き不安が強まっている。

英国立統計局(ONS)が成人約2000人に行った世論調査によると、メイ首相がEUと妥当な合意を得てブレグジットが出来ないだろう回答した割合は60%と前月の56%から上昇している。一方、僅か22%の回答者が英国のスムーズなEU離脱を予想している。

さらに2019年3月29日のブレグジットがハードブレグジット(強硬離脱)の可能性の高まりが英国のフォックス国際貿易相によって示唆されるなどネガティブ心理が起因して先週は英ポンドGBP=は一時1.2917ドルまで下落している。その後相場は持ち直したが、なお0.50%安での終値となった。

英国のハモンド財務相も 、欧州連合離脱を巡る先行き不透明感から国内経済の成長は抑制されているとの考えを示している。

消費者心理は投資心理へも大きく影響し国内経済にも歪を起こしていることから、イングランド銀行の利上げにも関わらず英国ポンドを買う理由が投資家にはみられないと報道されている。

財務相は英国のEU離脱否に関わらず国内経済率が第2・四半期の前年比1.3%より成長することを達成する為に賃金を上昇させ、そのために生産性の向上生への投資の必要性を示している。

しかしながら外為トレーダーは、ブレグジットが合意をもとに行われなかった場合はさらに10%以上の英国ポンドの下落が予想されると見ている。

バンク・オブ・アメリカメリルリンチのG-10外為戦略の責任者であるタノス・バムバビディス氏は、「取引が成立しない場合はポンドは約10% の下落、その反対に何らかの取引をがあれば、10%上昇する可能性があると述べている。また、クレディ・アグリコルのFX担当バレンティン・マリノフ最高経営責任者は、取り引きが成立しない場合、英ポンド / 米ドルは1.20に下がる可能性があるといい長期的なフェアなバリューとみている。いずれにしろ現在の英ポンドのアンダーパフォームは続くと予想されている。

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